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コラム 
上州日和
米大統領 [11月14日号]

 咸臨丸で渡米した勝海舟が帰国後、日本と米国の違いを老中から問われて「亜米利加では、政府でも民間でも、およそ人の上に立つものは、みなその地位相応に怜悧で御座います。この点ばかりは、全く我が国と反対のやうに思ひまする」と答えたと氷川清話(講談社学術文庫)にある。
 この話を米大統領選関連の報道を見ていてまた思い出した。保守的な米国のことだから最後はマケイン氏が勝利するのではないか、と思っていたから、オバマ氏の勝利は少なからず意外だったが、オバマ氏の演説を聴いていて、日本の事情はともかく、最も大きな責任を負う大統領にふさわしい人物を米国民は選んだのだなと納得した。日本の衆院選を巡る取材が中座した後だったから、なおのことだったのかもしれない。
 米国の議会や省庁のトップを始めとするリーダー層はごく一部を除いて賢いうえに責任感も強い。議員も閣僚も政策に精通しているし、学者たちと対等に議論ができる。クリントン政権時代、そんな光景を何度も目の当たりにして、その都度勝海舟の言葉が蘇り、羨ましく思ったものだ。
 しかし、その米国だって誤りを犯すことはあるし、世論のブレも大きい。9・11以後の米政府と米国世論の振幅を見てもそれは明らかだ。オバマ氏が賢いからといって、追従すればよいというものではない。自分たちも賢くなって時にはきちんと米国にもものを言うことが大切なのだろうと思う。オバマ氏勝利の報を聞いての感想である。(前橋総局長・山瀬一彦)

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上州日和
閉店セール [11月14日号]

 朝、新聞を読んでいたら家電量販店閉店セールの折り込みチラシが目に入った。手に取ると、一眼レフカメラが閉店価格で売りに出ている。市場価格よりも明らかに安い値段に心を動かされて家を飛び出した。
 店に着いたのは開店より1時間も早い午前9時。すでに10人ほど並んでいた。列に並びつつ携帯サイトでお目当てのカメラの最安値をチェック。全国の最安値をはるかにしのぐ安さだ。
 店員さんによると店内に入れば、早い者勝ちという。無事に商品を手に出来るかは、前に並んでいる人の動向にも左右される。午前10時、緊張と不安の中、“門”は開かれた。
 真っ先にカメラコーナーへ走り、商品カードを手にする。ホッとして後ろを振り返ると、他の人たちはカメラには目もくれずパソコンやテレビに群がっていた。このカメラ、だれも欲しがっていない…。それに気付くと急速に購買意欲が落ちた。冷静になって商品を見ると欠点ばかりが目につく。迷うこと30分。気付けばレジに長蛇の列が出来ていた。その列に並ぶ気合は、もはやなく、買わずに量販店を後にした。
 今思うと カメラの必要性は特になく、値段に釣られて衝動買いしなくて良かったと思っている。(伊藤)

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