朝日ぐんまって?
朝日フォトコン
コラム 
上州日和
露店今昔  [7月28日号]

 娘が友達に誘われて夏祭りに行くことになり、5人の小学生に付き添った。自分も子どもの頃は祭りが楽しみで、開催を知らせる花火が上がるとそわそわと落ち着かなかったものだ。
 子どもたちの関心は催しより露店にあるらしい。射的、かき氷、焼きそば、人形焼、じゃがバター…。立ち止まって思案し、通り過ぎてはまた戻るという具合で、大人になってからの買い物も同じ調子なのだろうと、妙に納得してほほ笑んでしまった。
 何往復もしたので一通りの露店を見られた。かき氷、イカ焼き、金魚すくいは今も昔も祭りの定番。だが昔はもっと露店の種類が多かった。りんご飴、綿菓子、お面、ポン菓子、あめ細工…白熱球の光と共に脳裏に浮かんでくる。赤や青に彩色されたヒヨコやカタヌキというものもあった。
 昔の露店では、子どもと大人が駆け引きを楽しんでいた。物を買うだけでなく、値引きやおまけを交渉したり、名物おじさんと話すのが面白かった。いつしかそれが手間として敬遠されるようになり、多様な露店が淘汰されたのだろう。
 合理性を過度に追求すると、心の豊かさが失われるという話を聞くが、祭りも例外ではないのかもしれない。(池田)


夏休みとクルマ  [7月21日号]

 運転歴は20年ほどになる。仕事でもプライベートでも、クルマのない毎日は考えられないほどお世話になっている。
 先日、信号機のない交差点で事故現場に遭遇した。RV車と欧州車の大型車同士。RV車は左後部、欧州車は左前部が大きくえぐれていた。察するに、左折しようとしたRV車に欧州車が気づかず追突したと見た。通りすがりのため、けが人がなかったかまでは確認できなかったが、こうした現場を見るたび「気をつけなくちゃ」の思いで身が引き締まる。
 夏休みが始まった。県外ナンバーが増える時期でもある。「札幌から来たのか。海を渡ってきたんだな」「香川からかぁ。瀬戸大橋を通ってきたのかな」などと思いをはせる。続いて「レジャーで立ち寄ったのかな、それとも帰省?」と日本地図を頭に浮かべながら、あれこれ想像する。
 さらに、「群馬のドライバーのマナーをどう見ているのかな」「休息は十分とってね」「事故を起こさないでね。少なくとも県内では」などと勝手に思いを巡らすこともたびたび。
 おっと、ハンドルを握りながら考え事をするなんて、危ない、あぶない。(南保)


年代物  [7月14日号]

 最近、周囲からよく言われる言葉がある。「ずいぶん、古い携帯電話だね」「年代物ですね」。最初のうちは全く気にならなかったが、あまりにも指摘されるので、だんだん恥ずかしくなってきた。
 現在、使っている携帯は4年ほど前に買ったと思う。オシャレな携帯を持つ知人らが音楽再生や赤外線通信など様々な機能を駆使しているのをみて、うらやましいと思ったことはあるが、電話の機能そのもので不便を感じたことはない。このように強がってはいるものの、日々進化する携帯文化に追いついていけないのも事実だ。
 近年は、最新の音楽チャートにも全くついていけなくなった。ヒットしている曲が頭に残らない。音楽そのものに問題があるとも思うのだが、そんなことを言うようになったのも年をとった証拠だろうか。
 ただ、ファッションや文化などの面で、流行のサイクルがあまりにも速いと感じるのは自分だけではないはず。そして、そのサイクルは商業的なベースの上で操作されている。作られた流行に踊らされるのはゴメンだ。目まぐるしく変わる世の中だからこそ、自分自身を持つことが大切なのではないだろうか。
 旧型の携帯電話を使い続けることは、現代社会に対してのささやかな抵抗でもある。(伊藤)


もう一つの闘い  [7月7日号]

 明日8日、全国高校野球選手権群馬大会が開幕する。ジメジメした日が続くが、「今年も夏がやって来たなぁ」と感じさせてくれる一大イベントだ。弊紙ではこの季節、毎年のように高校野球特集を組む。もちろん、主役は球児たちだ。
 だが、今夏は趣向を一転。先月30日付の特別号で、球児を応援する側の高校生に初めてスポットを当てた。編集室が手分けして回った高校は14。応援団やチアリーダー、吹奏楽部の取材は野球部とはまた違って新鮮だった。キリリと赤い鉢巻きをした応援団と、きらびやかな衣装を身にまとったチアリーダー。両者から話を聞く機会を得た。
 応援で最も大切にしていることは何かと聞くと、応援団からは「もちろん、気合」という力強い言葉が、チアリーダー部からは「笑顔です」という弾んだ声が返ってきた。片や武骨で硬派、片や華麗でキュート。見た目も雰囲気も真逆だが、「選手に元気を与えたい」という思いは一緒だ。
 気合良し、笑顔良し - ひたむきで真っすぐな彼らの応援は、球児にとって大きな励みになるだろう。今夏、球児たちの熱戦だけでなく、スタンドで繰り広げられる「もう一つの闘い」も応援するつもりだ。(中島)


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