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漫画家の赤塚不二夫氏が亡くなった。「天才バカボン」が特に好きで、子どもの頃、再放送を見てはテレビの前で笑い転げていた。
バカボンのパパ、レレレのおじさん、ウナギイヌら愛すべきおバカキャラも良いが、パパの放つ決めゼリフが素晴らしい。「これでいいのだ」から「賛成の反対なのだ」「不思議だが本当なのだ」まで、迷言にして名言の数々にしびれた。
生前、一度だけ赤塚氏をナマで見たことがある。01年7月、笠間日動美術館の「これでいいのだ!赤塚不二夫」展。マジックペンで書いたヒゲにネジリ鉢巻という出で立ちは、バカボンのパパそのものだった。私を含め集まったファンは大喜び。一緒に写真を撮らせてもらったが、隣に立つとプーンと酒の匂いがした。
会場入りする前は、両脇を抱えられヨレヨレ状態。なのに会場では人一倍元気で終始、笑顔を絶やさなかった。一見、破天荒でいて「人を笑わせよう、喜ばせよう」というストイックなまでのサービス精神と気配りに胸がジンワリした。名セリフ「これでいいのだ」がすべてを包み込む力強さと温かさに満ちているのは、赤塚氏の懐の深さと優しさゆえだろう。7年前の写真は今も手元にある。ご冥福をお祈りします。(中島)

昨年60歳で定年になったご主人のお宅を訪問した。正社員ではなくなったが、今も嘱託として隔日出勤を続けている。
それでもすっかり時間の余裕ができたご主人は、庭の手入れや梅干し作りに余念がない。さらに「こいつが何もやらないから」と奥さんを指さしながら、キッチンのオーブンなどの汚れ落としもこなす。奥さんは「(食事を)作るのは私、片づけるのはあなた」と余裕の受け答え。
互いに非難のジャブを繰り出しながらの2人の会話は軽妙で、周囲もほほ笑ましく見守る。
どうやら奥さんは、長年の家事でささやかな手抜きを実践し、一方のご主人は定年で生まれた余裕から家の中がよく見えるようになり、「おれが奇麗にしてやろう」となったようだ。互いの行動や性格の弱点を補完しながら、毎日を暮らしている姿がほの見えた。
ガソリンをはじめとした値上がり攻勢など世知辛さが加速するなか、影響は家族関係にも及び、親の子殺し、子の親殺し、夫婦の刃傷ざたに定年離婚など、ちまたは暗い話であふれている。でも、世の中にはこんな楽しい夫婦もたくさんあるはずだ。
心温まる思いでお宅を後にした。(南保)

2日夜、高崎祭りの花火大会に出掛けた。数年前からJRを利用してたびたび足を運んでいるが、いつも高崎駅を出てからどこへ行くか迷ってしまう。
他の花火大会とは違って、商業地に近い場所での開催。高い建物が多く、なかなかベストポジションを見つけることができない。
昨年は最後まで定位置を確保できず街中を歩き回った。結局、ビルの隙間から花火を眺めるはめになった。
昨年の失敗があったので、今年は落ち着いて見られる場所を探すことを最優先とした。駅到着後、人込みを避けて、流れと逆方向へと進む。ふと見上げると、ある公共建物を発見。屋上なら花火が見られるという直感から、迷わず最上階へ。そこにはすでに数人の見物客が花火を待ちわびていた。念願の穴場スポット発見か!? わくわくしながら開始を待つ。
「ドーン!」。いよいよ打ち上げが始まった。しかし、何かおかしい。主役である大輪が、新築マンションの陰になってしまい、半分しか見えないのだ。様子を見に来た管理人さんは「マンションが出来てから見えなくなっちゃったんだよ」と笑っていた。2分の1の花火を見ながら、人生甘くないということを実感した。(伊藤)

夏はビールと言う人は多いだろうが、冷酒もまた捨てがたい。先日、東京で開かれた日本酒フェスティバルに参加した。蔵元と語らいながら自慢の酒肴が味わえるという、日本酒好きにはたまらない催しだ。会場は満杯。消費低迷などどこ吹く風の盛況ぶりだった。
全国から58の蔵元が集結。出品のみを合わせると108社に上る。群馬からは3社が参加。真っ先に味見した。分福酒造の「分福」純米吟醸は香り高くふくよかで、町田酒造店の「町田酒造」純米吟醸は華やかでまろやかな味わい。柳澤酒造の「結人」純米吟醸あらばしりは薄にごりの微発泡で爽やかな飲み口が夏にピッタリ。宮城の浦霞、静岡の臥龍梅、長野の川中島幻舞など人気銘柄と飲み比べても遜色ない味だった。
3社に参加理由を尋ねた。「自社商品への率直な意見が聞きたい」(分福・毛塚征幸さん)、「先輩蔵から味や技を学びたい」(町田・町田恵美さん)、「お客の求めている味をつかみたい」(柳澤・柳澤圭治さん)。
答えは三者三様だったが、一貫しているのは「旨い酒を造りたい」という純粋な思い。全国レベルの味は、たゆまぬ努力の賜物と改めて納得。彼らが醸す美酒と心意気にしばし酔いしれた1日だった。(中島)

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