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ある会で与那原恵さんとご一緒する機会を得た。オウムから沖縄まで数々の事件をルポした「物語の海、揺れる島」(小学館)など多くの著書を持つノンフィクションライターで、97年には雑誌ジャーナリズム賞作品賞を受賞している。
クールな方と思いきや全く逆だった。会での話題は硬軟問わず脈絡のないものだったが、憤ったり大笑いしたり憂いたり、熱い語り口はざっくばらんで豪快。実にチャーミングな女性だった。その席で、出版したばかりの「まれびとたちの沖縄」(小学館新書)を頂いた。長い歴史の中で沖縄を訪れた様々な「まれびと」たちと、その出会いが生んだ豊かな実りを紹介している。
明治大正期に活躍した沖縄学の父・伊波普猷に影響を与えた国語教師、幕末期に滞在したユダヤ人宣教師、平安後期に伊豆大島から琉球に渡ったとされる源為朝…まれびとへの視点はユニークで鋭い観察眼が光る。芸能や言葉、自然など独自の文化や歴史も盛り込み琉球・沖縄と、日本や中国、欧米との関係を浮き彫りにしていく筆致は、鮮やかでダイナミック。
「へぇ」と何度も声に出しながら読んだ。綿密な取材に基づく同書は、沖縄の新たな一面を見せてくれる。与那原さん同様、刺激的で魅力的な一冊だ。(中島)

産地を偽るなど食品偽装の摘発が後を絶たない。
土産物販売もする、ある施設の館長と話していたら、「パッケージ写真と中身の実態が違い過ぎる」という話になった。まんじゅうが、写真ではあんこたっぷりなのに現物は極わずかしか入っていない…等々。当方も以前から思ってはいたが、「日常的に買うわけでなし、『名物にうまいものなし』のことわざもある。しょうがない」とあきらめるのが常だった。
館長によると、「百パーセントと言っていいほど中身が違う。業者に言ってもらちが明かない」という。どうやら昔からの慣例で、仲買業者は製造業者に注文をつけないようなのだ。
多くの店がポイントカードを発行する世の中。客の囲い込みやリピーターを確保するのが狙い。高速道が土日祝日上限千円になり、遠くからも行楽客が来るようになったようだが、初めて訪れた地で買った土産物が“偽装”では興ざめ。楽しい思い出も「二度と行くまい」の結果になりかねない。
消費者は賢くなっている。偽装で倒産した企業はいくつもある。本来の商道徳に立ち返らないと将来がない。観光に力を入れる群馬も例外ではない?館長と話していて思った。 (南保)

不況のあおりを受けてサラリーマンの小遣いが減っているそうだ。
最近では出費を減らすため弁当を持って職場へ行く男性も増えているという。都内に住む友人も先日、ついに弁当デビューを果たした。ちまたでは、弁当箱持参の男性を総じて「弁当男子」と呼んでいるらしい。
自分も外食派だった。県内中を車で移動する仕事柄、週の半分は外出先で昼食を取る。しかも、出先でゆっくりと昼食を食べることはまれで、コンビニで買ったおにぎりやパンを車内でかじって済ませていた。
ただ、おにぎりを毎回買うのも出費がかさむ。近頃は残りご飯でおにぎりを作り、空いたペットボトルに水を入れて出掛けるようになった。一日にすれば、わずかな金額かもしれないが、月換算すれば結構な金額になる。
先日、とある公園を通り過ぎたとき新緑がキレイだったので、車を止めて、ベンチでおにぎりをほお張ってみた。周囲には家族連れが多く、ちょっと恥ずかしかったが、木々の間を抜ける風が心地良く、すがすがしい気分でおにぎりを食べ終えることができた。
「公園おにぎり男子」。たまには、こんなランチタイムも悪くないと思った。(伊藤)

仕事先で幼なじみや恩師ら、懐かしい人に思いがけず再会することがある。2度3度というケースも少なくない。高校時代の担任、S先生もそんな一人だ。
最初は5年前の夏。部員不足で大会出場を断念した板倉高野球部を取材した時だった。通された校長室でまさかの対面。卒業以来だったが、風ぼうだけでなく教育への熱血ぶりも全く変わっていないのに驚いた。2度目3度目は07と08年の夏。高校野球県大会の決勝戦だった。閉会式のあいさつを終えたS先生と野球談議に花を咲かせた。
近しい人への取材は気安い半面、気恥かしくもある。ちゃんとしたところを見せようと、つい格好付けてしまう。恩師ともなればなおさらだ。S先生の前でも、間抜けな質問をしないよう出来る限り頑張った。
今春、退職したS先生から1冊の本を頂いた。タイトルは「青雲の夢をし掲げ」。教育や文学、野球への思いなどをつづった10編や新聞掲載された小説などが収められていた。早速、お礼の電話を入れた。「ところでタイトルの『夢をし』って何ですか?」と何気なく尋ねた。「大和し麗しの『し』と一緒だ。強調の副助詞で、授業で教えただろう」?結局、間抜けな質問をしてしまった。(中島)

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