おきりこみ[1月11日号]

野菜たっぷりの「おっきりこみ」。実家のある西毛では「っ」は入れず「おきりこみ」だ。なじみのレシピは、父が裏の畑で作った大根、里芋、ネギ、白菜などの冬野菜がたっぷり。作りたては具や麺に存在感があるが、翌朝みそ汁代わりに出される時にはポタージュ状に。この「たてっかえし」が、忙しい朝にも一気に飲めて体も温まり、大好物だった。

取材を通し、14年におきりこみが「群馬の粉食文化・オキリコミ」として県の「記録作成等の措置を講ずべき無形の民俗文化財」に選択されたと知る。簡単に言えば、重要無形文化財に指定されてはいないが大切なのできちんと調査し、記録として残していこう、という趣旨で選ばれている文化財のことらしい。県はそれを受け、誕生の背景、地域による味や呼び名、調理法の違いなどを調査。報告書は県内の主要図書館などで閲覧可能だ。

幼い頃から親しみのある料理だが、実はほとんど作ったことがない。子どもたちいわく給食で半年に1回くらい献立に上がるとか。

伝統食の思い出が給食だけでは寂しいので先日、HPを参考に作ってみた。忙しいので既成の「ゆで麺」を投入。家族は「美味しい」と言ってくれたが、翌朝の「たてっかえし」にがっかり。昔食べたあのトロトロ感がない。やはり生麺をそのまま投入しなければ本物の「おきりこみ」ではないのだ。次回は2面のレシピ通りに中力粉を手に入れて麺をのすところからやってみようと誓った。

(上原道子)