くすり[すみ渡った冬の空。前橋総局の窓からも、はっきりと見える赤城山の姿。すばらしい天気でも、なんだか気分が重い…]

総局長日記タイトル画像

すみ渡った冬の空。前橋総局の窓からも、はっきりと見える赤城山の姿。すばらしい天気でも、なんだか気分が重い。そんな日がずっと続いているような気がします。原因ははっきりしています。あやつです。「新型コロナウイルス」。

新聞上にその名が登場するようになって、2カ月ほどでしょうか。連日、新聞やテレビでも関連ニュースが報じられています。感染は国境を越えて広がり、世界保健機関(WHO)が今月11日、世界的な大流行を意味する「パンデミック」と認めました。

地球規模のウイルスなので、もちろん身近なところへの影響も大きいです。学校が休みになったり、コンサートやイベントが相次いで中止になったり……。送別会の時期でもありますが、ある飲食店では、客足が遠のいてしまったそうです。歓迎会の時期にどうなるかを心配されていました。

知人はマスクの転売に心を痛めていました。不足が大きな問題になっているのにネットショップに出品し、高値で売れたことを、うれしそうに話した人がいたそうです。今は政府が転売を禁止しました。ただ、禁止されなければ、自分の行為の善しあしがわからないなんて、悲しすぎませんか。

世界が協力して新型コロナウイルスの治療薬を開発しようとしているそうです。でも、むしばまれてしまった心には、せっかくの薬も意味をなしません。

(朝日新聞社前橋総局長 熊谷 潤)