ゆとり運転[9月13日号]

8月の常磐道でのあおり運転事件。窓越しに殴られる被害者の衝撃的な映像で、20年程前の恐怖体験が蘇った。

T字路交差点で狭路から大通りに左折して入り、ほどなくして赤信号停止した時のこと。後ろのドライバーが車を降り、筆者の運転席のドアを開け「危ねえじゃねえか!」と怒鳴ってきた。あまりにも突然で、尋常なく激しい剣幕に、ただただ謝罪することしかできず、しばらく震えが止まらなかった。

直後は「自分は悪くない」と思ったが、冷静に考えてみるとこちらにも多少、非があった。急いでいて、左折のタイミングが少し強引だったのかもしれない。「無理やり入ってきた」という不快感を相手に生んだのだろう。周囲に気を配り、ゆとりをもって運転することの重要性をこの時、改めて実感した。

数日前、警察庁が道交法の改正を検討しているという記事を読んだ。あおり運転そのものを取り締まり、暴行罪よりも厳しい罰則を設けるようにするという。「あおり」に限らず、全国のドライバーが自身の運転を顧みるきっかけになることを大いに期待する。

9月に入り秋の行楽シーズンへ本格的に突入し、20日からは交通安全運動も始まる。

感情にまかせた独り善がりな運転で、誰かをいらだたせていないか、そもそも自分に余裕があるか。この機会に再確認し、安全に気持ちよく目的地へたどり着けるよう「ゆとり運転」を心がけたい。

(上原道子)