ポスト平成には[1月12日号]

年末年始に「平成」を問う企画を多く目にしました。平成元年に社会人となり歩みが重なる私は、時代の変化を振り返ったり、我が身を深く反省したり。そんな折、知人からネットで展開する署名活動の紹介がありました。

「夫婦同姓・別姓を選べる社会にするため、私たちの訴訟を応援してください」という青野慶久さんの呼びかけ。婚姻前の旧姓を使う会社社長です。日本人と外国人の婚姻では別姓を選べるのに、日本人同士だと同姓に限られる戸籍法の規定を憲法違反だと訴えます。

私事ながら、夫は新入社員研修で会った同期。23年前から事実婚で別姓です。交際から結婚を考えた時、話し合って選びました。当時、夫婦別姓も可能となる民法改正案が政府の審議会で議論されていました。これを後押しに、渋った双方の親も了承。いまも互いの親戚付き合いは良好です。

当時から弊社内では、法律婚であってもなくても同等の福利厚生があり、旧姓使用も認められていました。けれど旅券は戸籍の姓で、旧姓の名刺と異なり海外で不便。銀行口座などの名義変更に疲弊した。女性から聞くばかりだったこうした訴えを、青野さんのような男性からも聞けるようになりました。

青野さんらが提訴をした今月9日、最高裁判事として初めて旧姓を使う宮崎裕子さんが就任会見をしました。2年前の最高裁判決は、選択的夫婦別姓を認めませんでしたが、「制度のあり方は国会で議論すべき」と述べます。〝平成後〟の時代をつくる議論が、これからの私たちに問われています。(朝日新聞社前橋総局長 岡本峰子)