友人の死[10月12日号]

来月、数年ぶりに友人たちに会う。高校卒業後、地元群馬を離れて千葉の寮で1年間、浪人生活を送った。再会するのはその時の仲間。10代という多感な時期に、大学進学を目指して寝食を共にした濃密な時間は、17年経った今も色あせない。それぞれの道を進み会う機会は減ったが、掛け替えのない存在だ。

久しぶりに昔のアルバムを引っ張り出した。大学4年の時、社会人になると忙しくて会えなくなるからと、寮生の半数近い20人ほどが集まり、都内で飲み会を開いたことがあった。みんな酔っ払いながら笑顔で写る写真が懐かしい。その中に一人、この飲み会の翌月に交通事故死した友人がいる。

群馬県警交通企画課によると、県内の今年の交通事故死者は9月末現在で、前年同期比11人減の40人(速報値)と、1953年の統計開始以来最も少ないが、命が失われていることに変わりはない。一方、人身事故、負傷者数は昨年を上回っている状況だ。担当者は「日没が早くなり、歩行者は反射材の着用、運転手は早めのライト点灯、対向車がいない場合はハイビームに」と呼び掛ける。

友人は車の運転中の事故で亡くなった。葬儀のことは忘れられない。あの日から今月末で13年。写真に写る友人の笑顔はもう見られない。誰もが交通事故の加害者、被害者になり得る。まずはハンドルを握る自分が「安全運転」を。一人一人が心掛けて事故による悲しみがなくなることを願う。

(林哲也)