命を守る行動[10月18日号]

台風上陸前日、実はどこかのんきだった。「食料は3日分。飲料水は1日3㍑。ろうそくや乾電池…」。接近に備えるようしきりにテレビが呼びかける。

念のためと立ち寄ったスーパーであ然とした。パンやカップ麺は既に品薄。辛うじて棚にあった即席麺や水、ドーナツなどの菓子類をカゴへ。待てよ。停電したらラーメンはどう食べよう。カセットコンロはあるがガスボンベの予備が必要と、店内を探すが一つも無い。

程なくして夫から来た「ガソリンは今のうちに」という連絡で直ちにスタンドへ向かうと長い車列ができていた。

翌朝、飼い猫の餌の備蓄が足りないと気づき慌ててホームセンターへ。が、お気に入りのキャットフードは売り切れ。やむを得ず別の銘柄を購入した。

その夜、15年住んで初めてわが地域に避難勧告が発令された。「命を守る行動を」と緊迫した口調でアナウンサーが繰り返す。が、猫はどうする?暴風雨はピークだし、かえって危険? 不安、緊張、動揺が一気に押し寄せ、オロオロするばかり。避難する前に嵐は去ったが、備えの意識を日頃から高く持つこと―命を守る心構えが全くできていなかったと痛感。いつもと違う味の餌を仕方なく食べる猫を見て、今またわが身を反省している。

(上原道子)