学校教育に地域多様性がかかわる意味(Vol.112)

今年7月、夏休み直前に神流小学校6年生に対する「着衣水泳」を実施

「愛している人を守れますか?」 かつて、東京消防庁消防救助機動部隊(通称:ハイパーレスキュー隊)の救急救命士として、国内外の災害現場で多くの人命に携わり、カンボジア・フィリピン・タイ・インドネシアなどの発展途上国で、医学系教育者として命の尊さを伝え感じていた時代。直達的に物事を伝え教える教育こそが絶対であると信じていた。

近年、「コミュニティ・スクール」の推進が全国で始められている。子ども同士の協働、教職員や地域の人との対話、先哲の考え方を手掛かりに考えることを通じ、自己の考え方を広げ深める対話的な学びの充実を図ることを目指すも、まだまだ発展途上である。

藤岡市では、学校と地域を繋ぐ取り組みであるコミュニティ・スクールの取り組みがおこなわれようとしている。これは、児童生徒に多様性な関わりをもたせることが狙いである。

今年4月、藤岡市立神流小学校のPTA本部役員として関わりながら、「地域の力で育てる」ため、子ども一人ひとりに向き合い、神流地域の歴史文化や風土に考慮し地域で提供するため、神流地域にある知財を集結し、育てる枠組みである「かんな学習支援ボランティア」を立ち上げた。あくまでも我々はニーズとシーズを繋ぐ調整役に徹することで、地域の意見、活動や機会を阻害することなく、間接的に繋がりが生まれるのが狙いである。

本業では来年4月から、上武大学ビジネス情報学部スポーツ健康マネジメント学科に新設される救急救命士コースで教鞭を執る。「直達的」「間接的」な側面と、「多様性」から生み出された「愛している人を守れる」方法を身に着け、次世代を粘り強く生き抜くための教育を提供していきたい。

上武大学ビジネス情報学部
スポーツ健康マネジメント学科
准教授 中山 友紀 さん
【略歴】福島県生まれ,岩手大学大学院工学研究科博士後期課程修了、博士(工学)。東京消防庁・国士館大学・岩手大学・内閣府・信州大学を経て、2018年から現職。専門は救命工学,防災工学