日本一変わっているNSCという学校(Vol.7)

「群馬県住みます芸人(※)」として活躍する、みどり市出身コンビ「アンカンミンカン」の川島大輔さんと富所哲平さん、富岡市出身の岩瀬ガッツさんの3人が、それぞれの立場から群馬に根差した独自活動を通して感じたことを、ユーモアたっぷりにつづります。月1回連載予定。
※2011年4月からスタートした「あなたの街に“住みます”プロジェクト」で、吉本興業の所属芸人が47都道府県に実際に住み地域を盛り上げいく活動。

粗相してクビを宣告され、次の日に坊主にした

今から約13年前、同級生であり相方の富所とNSCの門を叩いた。NSCとは吉本のお笑い養成所で吉本の芸人の大半はこのNSCを1年間通い、芸人になる。しかし、このNSC…なかなかクセのある養成所なのだ。

まず「ネタの作り方」は教えてくれない。カリキュラムといえば、早口言葉をひたすら言い続ける「ボイス」。かっこいいダンスを踊る「HIPHOP ダンス」。ラッキィ池田さんが変な踊りを教える「ラッキィダンス」など…油断していると1年のほとんどをダンスして終わる。

規律はとても厳しい。NSCの近隣住人に迷惑をかけたら「クビ」。授業中に携帯が鳴れば「クビ」。居眠りなんてしようものならヨダレを垂らして夢を見ているうちに「クビ」を宣告される。

ただ、クビを宣告されても復学できる唯一の方法がある。それは「NSCの清掃活動」。1日や2日の話ではなく、数か月に渡り自主的に毎日行う。するとある日、NSCのお偉いさんから「NSCに戻してやる」と言われるのだという。しかし、クビを宣告された生徒が清掃活動を行っても、たいていは数週間で心が折れてやめてしまうため、都市伝説に近いものだった。

そんなある日、僕が粗相を起こしたことにより僕たちはクビを宣告された。その5分後、都市伝説を信じて「清掃をさせてください!」とNSCの事務所を訪れた。「清掃用具をお借りします!」と言って自主的に清掃を数時間行った。

芸人にならずに地元に帰るわけにはいかないという一心で毎日数時間、3か月以上清掃活動をした。

都市伝説は本当だった…奇跡的に復学できた僕たちは、晴れて芸人になり、地元で活動できている。僕らが雑草魂で群馬で頑張れているのは、雑草をむしり続けた数か月があったからだと思っている。

無茶苦茶なところがあって世間を賑わせる吉本だけれども、誰がなんと言おうと僕は吉本を愛している…?

川島 大輔

アンカンミンカン
ボケ担当 川島 大輔
【プロフィール】かわしま・だいすけ/83年5月16日生まれ。О型。群馬県住みます芸人アンカンミンカンのボケ担当。みどり市出身。救急救命士の国家資格を持っていながら何を血迷ったか2007年吉本芸人になる。趣味は自転車・カメラ・爪を噛むこと。ボケに困って追い込まれると水色のポスカで顔に鼻水を描く