演歌ひとすじ[6月21日号]

梅雨に入り、洗濯物が乾かない日が続くと、気持ちがモヤモヤします。いかがお過ごしですか。私は東京出張などが続き、なかなか「上毛かるた」巡りができず、やっぱりモヤモヤしています。せめてもの抵抗として、時間があれば総局の近くをうろうろしています。そんなとき、前橋市の商店街でCD販売店「アツミレコード」を見かけ、とても気になりました。

世界の音楽市場はCDから定額制の聴き放題に重心が移っています。2018年はインターネット上で音楽をダウンロードしながら、逐次再生するストリーミングと呼ばれる方法での音楽配信の売り上げは89億ドル。一方、CDやレコードは47億ドル。13日付の朝日新聞が、国際レコード産業連盟のデータとして報じています。

CD販売が苦戦する中、驚いたことにアツミレコードはCD販売だけではなく、「演歌ひとすじ25年」。え? なんで?

総局の記者が取材していました。もとは家電とレコードを半々で売っていた電器店。ところが業界トップに成長した大手家電量販店との競争に押され、レコードとCDの販売比率が増えました。が、今度は近くに大手レコード店がオープン。店じまいも考えたそうです。

打開策のキーワードは「高齢化」でした。高齢者にファンが多い演歌に特化し、さらに、足腰が弱い人のために配達や郵送もするといいます。「ピンチをチャンスに」とは、まさにこういうことなのかも。私も見習わなければ。

記事は16日付朝日新聞群馬版と朝日新聞デジタルに掲載していますので、ぜひ。

(朝日新聞社前橋総局長 熊谷 潤)