群馬の宝[今や世間の関心は、新型コロナウイルス一色。日々の暮らしに直結するニュースは、誰にとっても欠かせない。…]

今や世間の関心は、新型コロナウイルス一色。日々の暮らしに直結するニュースは、誰にとっても欠かせない。一方、暫しコロナから離れ、明るい話題に触れたいという人も少なくないだろう。

今月上旬、弊紙で綿貫観音山古墳出土品が国宝指定になったニュースを紹介したところ、読者の方から多くの感想ハガキが届いた。「古墳の名前も知らなかったが、是非訪れてみたい」「群馬って、凄いところなんだと改めて気付いた」 読みながら、何度も頷いてしまった。

特集にあたり、全出土品を収蔵する県立歴史博物館の右島和夫館長に国宝指定までの道のりを教えてもらった。研究者の働きかけによって古墳の破壊が免れたこと、横穴式石室が破格の大きさだったため後に石室が崩れて副葬品が盗掘されずにすんだこと‐聞けば聞くほど、その凄さに引き込まれた。様々な奇跡と偶然が重なっての今回の吉報。一県民として誇らしい気持ちになった。

歴史的な大転換点にいる今、強く深く心に刺さった右島館長の言葉がある。「先人が社会や自然とどう向き合ってきたか。観音山古墳や出土品は、現代社会に生きる我々に多くの示唆を与えてくれるでしょう」 まだまだ外出自粛が続くが、コロナ収束後は群馬の宝、日本の宝に会いに行こう。

(中島美江子)