見慣れた風景を作品に、「地元愛」をかたちに(Vol.139)

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オリジナル中編作品「彼岸に架かる橋」の撮影風景=今年6月、高崎の「yama na michi」で

街なかを散歩していると日頃、見慣れているはずの道や公園の木々、川の水面など、ふとしたところの美しさに気づくことがあります。

「前橋むーびー部」は、そうした日常の風景の中で地域に住む人の手で映画を生み出し、そうして作られた自主映画を世に広めようと2017年の夏に結成されました。2017年11月には、前橋まちなかアーツ助成採択事業「めぶく。一日映画祭」を開催し、前橋市出身の女優・手島実優さんが出演する「カランコエの花」(脚本・監督・編集 中川駿)に加え、自主制作映画5本を上映しました。

前橋むーびー部には、すべての役割においてプロはいません。自分たちで機材の使い方を学び、あるいは何度も稽古を重ねて、数か月かけてやっと1本の映画を作り上げています。やはりアマチュアなので、映画館で観られるようなクオリティーの作品を生み出すことは機材のグレードや関わる人の腕という面で、どうしても難しい所もあります。では、どうするか。出来上がった映像を、制作に関わる人全員が自分の目で見て意見を出し合って、そしてなにより普段見慣れた風景を作品にするというひとつの「地元愛」をかたちにすることに心血を注ぎます。地元で自らプレイヤーとなり草野球を楽しんでいるようなイメージで、「草映画」をつくっているという心づもりで活動しています。

10月19日には、地元ゆかりの自主制作映画など4本のほか、前橋むーびー部初のオリジナル中編作品「彼岸に架かる橋」が前橋シネマハウスで上映されます。もしかすると、あなたの知っている風景が映っているかもしれません。ぜひ足をお運びいただけたらと思います。

 

豊田 れい子

前橋むーびー部 副部長
豊田 れい子 さん

85年生まれ。高崎経済大学で地域づくりを学ぶ。卒業後、「桐生ワイワイむーびぃ部」で映画制作を開始。2017年8月、「前橋むーびー部」を発足させる。現在、育児の傍ら、映画「彼岸に架かる橋」を制作中