音楽の街への期待[9月20日号]

先月、高崎で開催された、2人組男性保育士バンド「紙ひこうき」の結成20周年コンサートに行った。「紙ひこうき」は、片品出身の吉澤隆幸さんが作詞作曲、安中出身の金沢正樹さんがダンスを考案するスタイルで2000年前後に人気を博した伝説のバンドだ。我が息子たちも幼稚園児だった頃には、代表曲「すいか大好き!!」が大のお気に入りで07年に群馬音楽センターで行われた公演には親子で足を運んだ。それから12年を経た今年、彼らを取材する機会に恵まれ、6月発行の弊紙で記念コンサートについて紹介した。

取材の中で、高崎初の男性保育士でもある吉澤さんが、音楽を保育に生かしたいとバンドを立ち上げ、当時まだ少なかった男性保育士への理解を広めようと音楽活動を続けてきた経緯を知った。12年ぶりのコンサートには県内の男性保育士らが応援にかけつけ、彼らのステージを盛り上げた。吉澤さんのよく響く歌声と、金沢さんのリズミカルなダンスに合わせ、客席の親子も立ち上がり一緒に歌い踊るひと時を共有し、心がホカホカになった。

本日9月20日には、高崎に新しく高崎芸術劇場がオープンする。世界有数の芸術家が大規模公演を行う場として注目を集めているが、同時に市民の創造活動を支援する役割も担っているという。「紙ひこうき」のような活動を行うアーティストと地域、とりわけ子どもたちと音楽をつなぐ役割にもまた大いに期待したい。

(野崎律子)