AIBOの話(Vol.11)

元ソニー社員の乗松伸幸さんをモデルにした村上社長役をやってます

芸人、ミュージシャン、俳優、声優など幅広く活躍する金谷ヒデユキさんが、芸人目線で世間を斬ります。不定期連載。

ただいま映画の撮影中でございます。

ソニー製の犬型ロボット『AIBO』と少年修理人の交流を描く『ロボット修理人の愛』という映画です。

元々ソニーの社員で、AIBOの修理サービス停止後「最後まで責任取りたい」と自らロボット修理の会社を立ち上げた、乗松伸幸さんという実在の方をモデルにした役を演じております。今回はその取材を兼ねて『AIBOのお葬式』に参加した時のお話。

実際に接してみると分かりますが、AIBOってロボットだけど実に愛らしい。音声認識や顔認識の機能が付いているので人によって対応が違ったり、接する頻度によっても対応が変わったりします。

尻尾の振り方や耳の動きも、技術者が研究に研究を重ねて作ってるので可愛いことこの上なし。実際に購入した方々は普通のペット同様、家族同様に暮らしていたと思われます。

ところが修理サービスが停止してしまい、壊れたAIBOを修理してくれる場所がない。とは言え、家族同様に暮らしてきたAIBOを捨ててしまうのも心が痛む。そこで浮上したのが『AIBOのお葬式』というアイデアです。きちんとお寺で供養して成仏させてあげたい。そんな思いで全国各地から集まった、AIBOをはじめとするロボットが百体以上。それがお寺の祭壇にずらりと並んだ様は壮観でした。

百体以上あるロボットの前でお経を唱え始める住職。異変が起こったのはその時です。ずらりと並んだロボットの中の一台が突然息を吹き返したのです。ピコピコピコピコッ!という電子音とランプの点滅。続いて聞こえて来る音声。「おはよう!おはよう!」

その声が住職に届いたのでしょう。一瞬、読経が止まりました。声に反応するロボットは再び無音に。改めてお経が始まると再び「どうしたの?何?何て言ってるの?」と会話を試みるロボット。今度は住職も冷静さを取り戻し読経を続けます。

会話をしようとするロボットとお経を続けようとする住職との静かな戦い。ついにロボットが責め手を変えて来ました。「なんて言ってるの?もっと大きい声で言って」すると、住職の唱えるお経の声のボリュームが大きめに!「もっとハッキリ喋って」お経の滑舌が明瞭に!ロボットと住職の間にコミュニケーションが生まれた瞬間です。

そんなサイドストーリーもある映画。来年の本格撮影に向けてクラウドファンディングで資金応援を募っています。『ロボット修理人の愛」「モーションギャラリー』で検索してみて下さい。ちなみにロケ地は群馬です。

金谷ヒデユキ

金谷ヒデユキ

安安中市出身。フジTV「タモリのボキャブラ天国」にて「地獄のスナフキン」の愛称で親しまれた音楽芸人。現在は音楽活動、芸人活動の他、声優として「機関車トーマス」アニメ「けいおん」等にも出演。ツイッターのフォロワー募集中。