「思わず誰かに伝えたくなる感動の瞬間」(Vol.9)

地域おこし協力隊リレーコラム 地域の魅力を発信!
県内で活躍する「地域おこし協力隊」が日々、取り組んでいる活動や地域の魅力、おすすめのスポットなどを紹介します。不定期連載。

※地域おこし協力隊って何?
2009年、国の事業として創設された「地域おこし協力隊」は、都市部で暮らす人が人口減少や高齢化が進む過疎地域などへ移住し、地方公共団体の委嘱を受け最大3年間の任務中に様々な地域活性化事業に従事。その地域での起業や定着に向けて、必要な知識を学ぶ。県内では、23市町村で98人(2020年2月1日現在)が活躍中だ。農業や林業、製造業などに携わるほか、SNSでの情報発信や特産品開発、イベント企画運営、住民生活支援など、活動は多岐にわたる。なお、県内の隊員の活動情報はポータルサイト(https://chiikiokoshi-gunma.jp/)で発信中!

雪山を滑走する爽快感は格別

わたしが住んでいるみなかみ町は、豊かな自然に囲まれ、澄んだ空気に恵まれています。冬には谷川岳に雪が積もり、春になると雪どけ水が利根川に流れ、四季を通じて観光が楽しめる場所です。町全体としても、自然と共生しながらまちづくりをしてきたことが認められ、2017年6月14日にユネスコエコパーク(生物圏保存地域/Biosphere Reserves)へ登録となりました。

地域おこし協力隊として、意識していることはひとつ。地域の人たちと同じ感覚、同じ目線を持ちながら、よそ者としての立場を忘れずに、地域に馴染むこと。どこかで線引きを意識しながら、郷に入っては郷に従えの気持ちを忘れないことです。

なかみ町には、アウトドア、温泉、宿泊、食、工芸、農業などの観光素材がたくさんあります。そのどれにも共通していることがあるのではないか、と近ごろ感じています。それは、思わず誰かに伝えたくなる感動の瞬間を得られたときに、観光が生まれるのではないか。例えば、きれいな景色を見て思わず写真に撮り、それをSNSに投稿するとか。

新型コロナウィルス感染症拡大の影響で、観光業だけでなく、社会を取り巻く環境が目まぐるしく変わってきています。わざわざ遠く離れた場所に行き、見て、感じて、体験する「観光」に、どれだけの価値があるのか。なんて、難しく考えてしまいがちなのですが、美味しいものを食べて素直に美味しいと感じられる感覚でいたいなとも思っています。これからも変わらずに目の前にある現実と寄り添って、仕事をしていきたいと思います。

みなかみ町のおすすめスポット

①たくみの里わらアート
道の駅たくみの里で展示されている、わらアート。里山風景に映えるその存在感は、実際に見てその大きさを感じてもらいたいです!今年は2021年の干支である「牛」がリニューアルされ、コロナ禍で注目を集めている「アマビエ」の新作も要チェック!

②竹灯籠かがよふあかり
2019年からスタートしたイベントで、立ち上げから関わっています。熱い想いでまわりを巻き込んでいく人たちが、夜の里山風景に光を灯します。イベントを取り巻く環境が変わってしまいましたが、この冬も開催できるように準備を進めています。

③水上宝台樹スキー場 ←ぜひ、お越し下さい!

これから、みなかみ町は冬本番になります。町内には8つのスキー場があります。お気に入りは、宝台樹スキー場。何といってもその魅力は広さと自然と一体になった雰囲気です。リフトで上がった先にある頂上からの景色は雄大の一言です。

みなかみ町 地域おこし協力隊 宇津木 信之介

高崎市出身。大学卒業後、舞台芸術の仕事を経て、2018年7月からみなかみ町の地域おこし協力隊として着任。みなかみ町観光協会の職員として、観光地域づくり法人(DMO)を推進する委員会活動などの業務に関わる。

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