アツい!!  ぐんまの恐竜

県内の人気スポットから食のイベントまで

今夏、恐竜がアツい! 東京の国立科学博物館で開催中の「恐竜博2019」が話題を集めていますが、群馬の恐竜も負けていません。今号では、富岡の県立自然史博物館をはじめとする人気スポットやユニークな食のイベントなど、恐竜にまつわるホットな情報を紹介します。(上原道子、林道子)

恐竜のワンダーランド

充実の常設展からカプセル玩具、監修本まで

群馬で「恐竜」といえば、今年開館23年となる県立自然史博物館(富岡)シンボル的存在であるティランノサウルスの実物大ロボットがお出迎えする「地球の時代」エリアでは、古生物の小さな化石から全長15mの恐竜の実物骨格まで1200点超の標本が並ぶ。

館内の売店では、恐竜関連の食品や文具などユニークなお土産もそろう。なかでも、新登場のオリジナルカプセル玩具が子どもや女性を中心に好評だ。入っているのは恐竜をモチーフにした指輪。高崎在住で、自然の生きものを題材に作品やインスタレーションを制作するアーティストkiritsuaikoさんにが手作りしている。スピノサウルスや首長竜など同館で展示されている恐竜や生物がデザインされている。1回300円で全5種類。

一方、同館監修の「リアルサイズ古生物図鑑 中生代編」(土屋健著、技術評論社)が6月に出版され話題を呼んでいる。古生物を現代の生活シーンに登場させその大きさを実感してもらう狙いで生み出されたシリーズ第2弾。工事現場の重機と並ぶカマラサウルスや、都会の横断歩道を人々と一緒に渡るティランノサウルスなど、現代の風景写真にCGの全122種の恐竜をはじめとする中生代の古生物が紛れ込む。同類の恐竜を同じシーンに掲載したり、化石の発見された地域が想像できる景色を取り入れたりするなど前回よりパワーアップ。

シリーズを企画した同社の大倉誠二さんは、「一度登場した生物を別ページでゲスト出演させるなど何度読んでも面白いと思える本」と胸を張る。監修を担当した同館の高桑祐司さんは、「当館で展示されている恐竜もいるので、実際に大きさを確かめに来て」と呼びかける。同館(0274・62・1200)。

恐竜を食べたらどんな味?

見て、触って、食べるユニーク恐竜展

「恐竜を見て、触って、食べる」をテーマとした企画展「恐竜×カフェ」が、8月の土日を中心に伊勢崎のシェアスペース「コモンツナトリ」で開催されている。企画したのは飲食店で働く高橋秀明さん(35=吉岡)。料理人としての経験と趣味の美術館・博物館巡りを生かして「ミュージアムを食べる」をコンセプトに、食べる植物展や鉱物展などユニークな企画を考案している。

「恐竜×カフェ」では、恐竜の食をテーマに絵や恐竜の歯、爪の化石レプリカなどを展示。併設するカフェでは、古代の鳥類の特徴を残し恐竜の近縁とされるダチョウの肉料理や卵を使ったプリンなども提供する。

今月4日には、恐竜のイメージを体感して欲しいと予約制イベント「巨大目玉焼きを作ろう」を開催し、小学生ら8人が参加。高橋さんが恐竜と鳥類の類似点や違いなどを解説後、ダチョウの卵割りに挑戦=写真。「大きい」「かたい」と子どもたちは興味津々。最後は釘と金槌で割り、ホットプレートいっぱいに広がった大きな目玉焼きを切り分けて試食した。菅家好翼くん(小4=伊勢崎)は、「ダチョウの卵がかたくてびっくりしたけど、おいしかったし楽しかった」とニッコリ。高橋さんは「展示と食を組み合わせることで、ミュージアムの世界観がより楽しめる。古に思いを馳せながら、恐竜の味と展示を楽しんで」と呼びかける。

恐竜展(17、18、29、30日午前11~午後5時)は入場無料。食イベントは要予約。各日午後2時~4時で、参加料(ドリンク、目玉焼き付き)一般1000円、小学生以下500円。土日は高橋さん(090・3689・7734)、平日は入澤さん(同2313・4189)へ。

恐竜時代へ タイムスリップ!

日本で初めて恐竜の足跡化石が発見された神流町(旧中里村)が村おこしの一環で開館した同町恐竜センターは、今年5月に改修リニューアル。迫力あるタルボサウルスやハルピミムスなど約20種類の恐竜の全身骨格や骨の一部が常設展示されている。人気のライブシアター=写真=ではリアルなロボットが恐竜の生態をドラマティックに再現し、まるで恐竜時代へタイムスリップしたかのような気分が味わえる。夏休み中、岩石の中から探した化石をピックで削るクリーニング体験を実施中だ。同館(0274・58・2829)。

レトロな展示室に 化石いっぱい

旧大間々銀行の建物を活用したみどり市大間々博物館(コノドント館)では、地球の歴史に興味を持ってもらおうと、子どもに人気の恐竜を常設展示。9月1日まで開催中の企画展「日本列島化石めぐり」では神流町産出の恐竜サンチュウリュウの胴椎骨の一部やスピノサウルスの歯などのレプリカを展示中。肉食恐竜アロサウルス=写真=やタルボサウルスのほか、草食恐竜アパトサウルスやサイカニアなどの化石や関連資料が楽しめる。同館(0277・73・4123)。

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