地域のネットワークが、子どもたちのセーフティーネットになれば(Vol.190)

ビー玉工作を体験する子どもたち。支援対象は小中高生で、第2、4水曜に活動する

「のじゅく」は、2017年4月にスタートしました。ちょうど3年たったことになります。不登校支援をおもな活動にしてスタートしたましたが、今は、みんなの居場所・なんでも支援の場へと変わりつつあります。

「のじゅく」が始まった年、不登校支援にかかわる重要な法律が施行されました。「教育機会確保法」です。この法律により、公教育以外の場での学びが認められるようになりました。そして、同年の9月に「不登校児童生徒の支援のあり方について」という通達が文科省から出されました。この通知で、文科省は、学校復帰に捉われないという新しい不登校対応を求めていることを明確にしました。意図せず、「のじゅく」のスタートは、その流れに乗る形になったわけです。

「のじゅく」の活動は、基本的に自由に過ごします。自由に過ごしたあと、みんなでお昼ご飯を食べます。毎回、簡単な工作を用意しておきますが、するしないは自由です。みんなのお昼ご飯を作ってくれる子もいます。食材は、JA直売所の生産者の方や地域の企業から、寄付をいただいています。農家の方のご厚意で、いもほりをさせていただいたこともあります。参加者の保護者も、他の子どもと遊んだり、他の保護者の相談を聞いたりと、一方的な支援関係ではない、「おたがいさま的」な関係ができています。

地域の方からの支援やボランティアでお手伝いをしてくれる人がいることは、活動の助力になるだけではありません。多くの人が関わること、その人たちがつながること、そのつながりでできるネットワークが、これから地域社会の中で生きていく子どもたちのセーフティーネットになればと思って、活動しております。

■のじゅく https://www.facebook.com/nojuku.isesaki

 

のじゅく代表
山田 千広 さん

【略歴】法政大学卒。サークルは、野宿同好会。高校生の時、こどもとの野外活動・キャンプを始める。帰郷後は、家業のとび職をしながら学童の運営に参加。その後、ぐんまこどもの国児童会館職員。2016年から放課後児童クラブを運営する。現在、6つの学童の運営と1つの学童のアドバイザー

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