夢でも幻でもなかった番組MC!(Vol.16)

「群馬県住みます芸人(※)」として活躍する、みどり市出身コンビ「アンカンミンカン」の川島大輔さんと富所哲平さん、富岡市出身の岩瀬ガッツさんの3人が、それぞれの立場から群馬に根差した独自活動を通して感じたことを、ユーモアたっぷりにつづります。月1回連載予定。
※2011年4月からスタートした「あなたの街に“住みます”プロジェクト」で、吉本興業の所属芸人が47都道府県に実際に住み地域を盛り上げていく活動。

前回の僕のコラムで、「群馬テレビのカラオケチャンネルという番組で4月からMCをするはずだったが、コロナの影響で放送延期になってしまった」という内容を書かせて頂いたが、ようやく6月から収録・放送が始まった!心のどこかで「このままMCの話が白紙に?…というか、そもそも夢だったのかも?」と、割と本気で思っていたので、収録が始まると聞いた時は漫画みたいに動き付きで胸をなでおろした。

カラオケチャンネル…通称「カラチャン」を超簡単に説明すると「一般の方々がスタジオでカラオケを歌い、一番うまかった人を決める」という番組。県外からもたくさんの応募があり、関東圏のカラオケファンの間では結構有名なのだ。

そんなこんなで収録が始まった訳だが、カラチャンは普通の収録番組の撮り方とは少し違う。収録というと多めに撮って編集するのが普通だが、カラチャンは放送時間分だけ撮って編集はされない。これがどういうことかというと、「ミスしようが、言葉を噛もうが、スベろうが全部放送される」ということだ。つまり収録だが、内容としては生放送と一緒なのだ!…芸人としては、なかなかシビれる環境である。

普段の「収録」ならば間違えたら言い直せば編集され、面白くないところはカットされる。逆に「生放送」ならば、間違えたら視聴者が「生放送だしそういうこともあるよな!」とこちらの気持ちを推し量ってくれるし、生放送であることを言い訳にできる。「収録で編集なし」ということは言い訳できない一発勝負ということなのだ…。

しかし、僕はこれをマイナスには捉えず「スキルアップのチャンス」と考えている。この方式での収録に慣れたら、もう怖いものはお化け以外なくなる気がする。なので、毎回の収録でビビッて手を抜くことなく全力で攻めてスキルアップを目指していこうと思う!

ただ、最後に1つだけ保険をかけさせてもらえるならば、これを知らずに見るのと知って見るのとでは見え方が違うと思うので、このコラムを見たら1人でも多くの人にこのことを伝えてほしい!…あと、言い忘れたが「実は4本撮りしている」という事実も加味して見ていただきたい!…あ、保険を2つかけてしまった。

川島 大輔

【プロフィール】
かわしま・だいすけ/83年5月16日生まれ。О型。群馬県住みます芸人アンカンミンカンのボケ担当。みどり市出身。救急救命士の国家資格を持っていながら何を血迷ったか2007年吉本芸人になる。趣味は自転車・カメラ・爪を噛むこと。ボケに困って追い込まれると水色のポスカで顔に鼻水を描く

 

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