時代の空気 伝える新聞広告ズラリ

富岡製糸場ブランドブック手掛けた アートディレクター 副田さん企画展

富岡市美術館で26日まで

広告デザインの世界で活躍するアートディレクター副田高行さん(50年生まれ)が手掛けた新聞広告を紹介する企画展「時代の空気。副田高行がつくった新聞広告100選。」が、富岡市立美術博物館・福沢一郎記念美術館で今月26日まで開かれている。18日午後3時からは、副田さんと渋川出身のコピーライター一倉宏さんのトークショーも行われる。
 

今展は、副田さんが「世界遺産富岡製糸場brand book」や「世界遺産富岡製糸場」ポスター(日本観光ポスターコンクール最優秀賞受賞)を手掛けた縁で企画。

会場には副田さん自身が「原点」と語る「サントリー ナマ樽」(1980年)から「earth music & ecology」(2019年)まで約40年間、制作に携わった新聞広告約100点が並ぶ。

 「ニッポンをほめよう。」「歴史は、あっちこっちで作られる。」「20世紀に、何を見ましたか。21世紀に、何を見たいですか。」

刺激的な言葉や大胆なデザインと共に、時代の寵児たちが紙面を力強く、華やかに彩る。インパクトのある広告から伝わってくるのは、「新聞広告が減少しているいま、もういちど一枚紙の力を、クリエイティブの力を、新聞広告の価値をたしかめたい」という副田さんの熱い思いと「時代の空気」だ。

広告と共に制作時のエピソードも紹介されているため、見るだけでなく読む楽しさも味わえる。今展を担当する鈴木洋平さんは、「親しみある新聞広告を通して美術博物館を身近に感じてもらうと共に、広告が持つ時代性や意義、印刷技術の変遷などをじっくり見てもらえたら」と話す。

トークショー希望者は、富岡市ホームページなどで受け付けている。先着100人。入館料(一般400円、大高生200円)が必要。同館(0274・62・6200)へ。

数々の新聞広告を手掛けるアートディレクターの副田髙行さん
渋川出身のコピーライター一倉宏さん

 

 

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