沼田が誇る伝統工芸 「下駄」身近に感じて

地域おこし協力隊リレーコラム 地域の魅力を発信!
県内で活躍する「地域おこし協力隊」が日々、取り組んでいる活動や地域の魅力、おすすめのスポットなどを紹介します。不定期連載。

※地域おこし協力隊って何?
2009年、国の事業として創設された「地域おこし協力隊」は、都市部で暮らす人が人口減少や高齢化が進む過疎地域などへ移住し、地方公共団体の委嘱を受け最大3年間の任務中に様々な地域活性化事業に従事。その地域での起業や定着に向けて、必要な知識を学ぶ。県内では、23市町村で98人(2020年2月1日現在)が活躍中だ。農業や林業、製造業などに携わるほか、SNSでの情報発信や特産品開発、イベント企画運営、住民生活支援など、活動は多岐にわたる。なお、県内の隊員の活動情報はポータルサイト(https://chiikiokoshi-gunma.jp/)で発信中!

vol.2 沼田市 地域おこし協力隊 高橋枝里

1989年埼玉県蕨市出身。大学院修了後、システムエンジニアとして4年間の会社員生活を経て、デザイナー兼クリエイターとして独立。自身で製造・販売などを行う。2018年、沼田市地域おこし協力隊に着任。群馬県内で唯一の下駄製造所「丸山下駄製造所」で修行中

 

まさか、私が伝統工芸に携わるとは会社員の頃は思っていませんでした。

通勤生活の中、楽しみは裁縫。自分の服やカバンなどを作っていました。試しにインターネットで販売してみると、「かわいい!」と思ってくれる人がいることに衝撃を受け、退社しモノづくりの道に進みました。

「もう少し構造的なものを作りたい」と思っていたところ偶然、沼田の伝統工芸を継承する地域おこし協力隊員の募集を発見し志願しました。現在、県内唯一の下駄製造所「丸山下駄製造所」で下駄作りの修行に励んでいます。

師匠の丸山さんと私

師匠の丸山勝美さんは82歳。60年以上のキャリアを誇る伝統工芸士と、1年目の弟子の私。それでも、丸山さんは私に仕上げの工程を任せてくれて、「失敗して商品にならなくてもいいから、やってみなさい」と、いつも優しい言葉をかけてくれます。モノ作りをしたい一心で、たまたま辿り着いた沼田。そして、師匠との奇跡的な出会いに日々、感謝しています。

木が下駄になるまでには、膨大な時間がかかりますが、その蓄積された時と共に楽しんでもらいたいと思いながら下駄を作っています。

 

和紙と花緒の色合わせにこだわって製作した下駄

伝統的な和柄や新しいオリジナル柄のオーダーメイドシューズ作りに励む一方で、オンラインショップの立ち上げやHPのリニューアルなど同世代の人にも気軽に履いてもらえるような試みにも挑戦しています。

下駄は、洋服や着物に合わせ外履きで楽しむのも良いですが、家にいる今だからこそ室内履きにして足の指をリフレッシュしてみてはいかがでしょうか。底にゴムが付いている下駄は、スリッパ代わりに使うのもおすすめですよ。オンラインショップで色んなタイプを紹介しておりますので是非、ご覧になって下さい。沼田が誇る伝統工芸の下駄、この機会に身近に感じてもらえたらうれしいです。

沼田市のおすすめスポット

雨乞山
私のイチオシは、雨乞山です。駐車場から歩いて1.5キロで頂上に到着。頂上からは沼田・昭和・川場の景色が一望でき、河岸段丘もはっきり分かります。遮るものがないので、清々しい気持ちになれますよ。

 

 

 

下駄
手土産にはコレ!沼田と言えば下駄(笑)。特に子供用の下駄は、端午の節句、桃の節句、出産祝いなど贈り物にピッタリ。小さくて可愛らしいので、成長して履けなくなっても飾って楽しめます。
●丸山下駄製造所
TEL 0278-23-1728   https://minne.com/@yamanohotori

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