自由闊達な筆 父娘の画業一挙に

KYOSAI   KYOSUI
暁斎 × 暁翠

高崎で22日まで

河鍋暁斎《極楽太夫図》 河鍋暁斎記念美術館蔵
河鍋暁翠《月に崖上の狼》1884年頃 河鍋暁斎記念美術館蔵

非凡な才能を持ち、近年国際的にも注目を集める絵師・河鍋暁斎(きょうさい)と、その娘・暁翠(きょうすい)の画業を紹介する「暁斎×暁翠 父娘で挑んだ画の真髄 河鍋暁斎・暁翠伝」展が、高崎市タワー美術館で開催中だ。22日まで。

河鍋暁斎(1831~89)は、幕末から明治前半の画壇において、浮世絵、狩野派双方の素地を持ちながら、土佐・住吉派、円山四条派、琳派、文人画、中国画、西洋人体図などを貪欲に学び、幅広い作風と領域で活躍した。仏画、浮世絵、戯画、行灯絵などあらゆるジャンルを描き尽した。そのバイタリティと圧倒的な描写力は国際的にも高い評価を得ている。

暁斎の長女・河鍋暁翠(1868~1935)は、幼少より父から絵の手ほどきをうけ才能を開花させた。柔らかで色彩豊かな美人画や小児図を得意とし、時には暁斎と同様、勇壮またはユーモラスな作品をも描いた。のちに女子美術学校(現、女子美術大学)の教師を務めるなど、女性日本画家の先駆者として活躍する。今展では、親子による自由闊達な作品世界の魅力が楽しめる。観覧料一般500円、大高生300円、中学生以下、65歳以上は無料。同館(027・330・3773)。

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