若手演奏家を紹介する

高崎芸術劇場「大友直人Presents T-shotシリーズ」

大友直人芸術監督と荒井里桜さんのトーク

昨年1月に、高崎芸術劇場 芸術監督に就任した大友直人監督の「高崎芸術劇場が、日本の誇る若き逸材、豊かな才能に出会う場となってほしい」という願いを込めた事業「高崎芸術劇場 大友直人Presents T-shotシリーズ」がスタートしました。

シリーズ名の「T-Shot」とは、TAKASAKIの頭文字を「T」を表し、高崎で演奏だけではなく、収録や撮影など音楽活動の記録(Shot)を残すという意味から名付けました。

第1弾にヴァイオリニストの荒井里桜さんを迎え、その後、vol.2ではピアニストの亀井聖矢さん、vol.3ではチェリストの岡本侑也さんによるリサイタル(演奏会)を開催しました。リサイタルでは、いずれも10、20代の若手とは思えないオーラを醸し出し、聴衆を魅了します。そのような演奏を是非多くのお客様に聴いて、楽しんでいただければこれほど嬉しいことはありません。職員の私も舞台袖からではなく、全身をシートに預けてホールで彼らの演奏を聴きたいと思っています。

(左から)荒井里桜さん、亀井聖矢さん、岡本侑也さんのCD・DVD。当劇場2Fチケットカウンターで発売中

このシリーズはリサイタルだけではなく、各回彼らのCD・DVDを高崎芸術劇場で制作しています。レコーディングやDVD用の映像撮影を数日間にわたり行います。収録時には、プロの演奏家としてのきりりとした姿や初めてのレコーディングに苦しむ姿を垣間見ることもあります。一方、映像撮影の際には、年齢相応の「等身大の姿」を目にします。担当者として数日間共に過ごすと、苦楽を共にした仲間か親子のような気持ちになり、双方とも別れ惜しくなってしまいます。私は何もしていないのですが。何はともあれ、「音楽ホール」の響きを最大限に生かしたCDと、アーティストの素顔の魅力を知っていただけるDVDはお勧めです。

6月23日には、高崎芸術劇場音楽ホールにて同シリーズvol.4尾城杏奈ピアノ・リサイタルを開催します。尾城さんは国内最大級のピアノコンクール「ピティナ・ピアノコンペティション」で「若い息吹を感じる」と評され、最難関ソロ部門・特級でグランプリを獲得した実力派ピアニストです。気品がありながらも情熱的で心揺さぶる演奏をお楽しみいただけるかと思います。ご来場を心よりお待ちしております。

【演奏会情報】
■高崎芸術劇場 大友直人Presents T-Shotシリーズvol.4尾城杏奈ピアノ・リサイタル
■令和3年6月23日(水)13時30分開演(12時45分開場)■高崎芸術劇場 音楽ホール■2000円(税込)全席指定、好評発売中

 

高崎芸術劇場 創造活動課
田中 美由紀さん

1996年高崎市役所に入庁。市民サービスや福祉業務、農業行政、文化振興業務等を経て2020年に(公財)高崎財団に出向。現在、高崎芸術劇場にて芸術監督のもと文化公演等の事業を担当

 

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