#KuToo[7月19日号]

先日、「#KuToo」(クートゥー)に賛同した。ビジネスマナーを理由に、就活や職場でパンプス・ヒール靴着用を義務付ける風潮へ異議を唱える運動だ。「靴」と「苦痛」をかけ、セクハラ被害をSNSで告白する際に用いるキーワード「#MeToo」(ミートゥー)をもじっている。ネット上で署名を募り現在、賛同者は今年2月からの5か月ですでに3万を超えているという(17日現在)。

これまでも今も、幸いパンプス強制の職場ではなかった。ゾウのような幅広足のせいで合う靴がない自分が、もしも先の細いパンプスを強制されたらと、想像するだけで辛い。

クートゥーの考えは近ごろ同様に議論される「ジェンダーフリー」の考え方にも通じている。「男らしさ」「女らしさ」のような従来の固定観念に縛られず、自由に選択できる世の中にしようという考え方だ。

身の回りにも、似たようなケースはたくさん転がっている。先日、読者から「プレゼントの応募に性別を記入する必要があるのか」というメールが届いた。確かに感想の紹介に男女の性差は関係ない。また、中学生の娘は「なんで女子の制服にはリボンがあるの?」と面倒くさそうに身支度をしていた。女子が制服でスラックスを選択できる学校も全国的に増えてきたようだが、まだ一部だ。

母親同様、足に悩みのある彼女が就活をする頃には、靴を自由に選べることが当たり前の時代となっていることを願う。

(上原道子)

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