ボルダリング&コミュニティスペース

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今夏本格スタート

前 橋

近年人気が高まっている「ボルダリング」を媒介に、多世代が交流できる場を作ろうと今冬、元保育士が「ボルダリング&コミュニティスペースIL(イル)」を前橋市内にオープンさせた。大人と子どもが一緒になって体を動かせる空間で、小学校の夏休み期間(8月1~23日)は平日午前8時から利用可能だ。多世代が遊べる空間は、夏休み中に学年制限などで学童保育に通えない家庭の子どもたちの居場所としての役割も担っている。       (林道子)
自分のレベルに合わせて登るルートを変えられるため、幼児や初心者でも無理なく楽しめるボルダリングスペース

親子で楽しく運動不足を解消
夏休みの子どもの居場所にも

運営するのは元保育士の阿久沢ますみさん(34=前橋)。2人の子どもを育てながら児童指導員として働く中で、地域のつながりの希薄化や小学生への支援不足など子育て世代が抱える課題に直面。大学で児童福祉を学んでいた時から漠然と抱いていた、「子どもを中心に地域の人々が気軽に集える場所を作りたい」との思いを強くした。手段を模索する中でヒントになったのが、子どもたちが通い始めたボルダリングジム。「職業も年齢もばらばらの人たちが集まり、和気あいあいと楽しんでいた。これだと思いました」と阿久沢さん。自宅近くの木材倉庫を改装し、オープンにこぎつけた

保育士、児童指導員資格を持つ阿久沢さんを慕い、子連れの母親も集まるコミュニティースペース

4面あるクライミングウォールは、日本で数少ない国際ルートセッターの資格を持つ専門家に依頼し、幼児から中級者まで楽しめるようコースを設定。壁の高さは4メートルで、床には厚さ30センチのマットを敷いて安全性を高めている。子どもが走り回れるほど広々としたフリースペースにはすべり台やブランコ、絵本、おもちゃ、工作キットなどが用意されており、ボルダリングができない小さい子ども連れでも気軽に利用できる。

家族でよく利用しているという高山舞子さん(36=前橋)は、「公園や児童館は、子どもが遊ぶ姿を見守るだけになってしまいがち。ここなら親子で一緒に体を動かせます」と微笑む。4歳と2歳の女児を持つ田村身和子さん(41=前橋)は、「姉妹で遊びたい内容が違っても、同じ場所で遊べるところが魅力です。ますみさんに子育て相談ができるのも嬉しいですね」と笑顔で話す。

小学生以上は付き添いなしでも利用可能(午後6時まで)。放課後や長期休み中、宿題をしたり遊んだりして過ごすことができる。今後はボランティアを募り、宿題支援にも力を入れていきたいという。阿久沢さんは「誰もが気軽に集まり、ライフステージが変わっても交流が続く場所にしていきたい」と瞳を輝かせる。

なお、営業時間外は事前予約による貸しきりにも対応。コロナ禍での運動不足解消にもぴったりだ。

月・水曜午前10~午後9時、火・木・金・土・日午後2~同9時 ※8月1~23日は月~木曜午前8~午後8時、金曜午前8~午後9時、土・日午後2~午後9時。祝日休み。同スペース(090-5300-1022)

利用料金
●初回お試し(120分):中学生以上1500円、小学生1200円、未就学児800円
●会員料金(登録料1000円)
1日フリー 中学生以上1300円、小学生1000円、未就学児500円 
※その他1時間、月パス料金あり。2歳以下は無料

 

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