「とりこっとん」で患者や家族の「声なき声」を繋ぎたい(vol.148)

カラフルで肌にやさしい「とりこっとん」試作品第1号

2015年10月、愛妻に卵巣がんが見つかりました。当時住んでいた千葉にも、勤務先のあった東京にも受け入れ先がなく、対象を関東全域に広げたところ最初にヒットしたのが群大病院でした。残された時間に限りがあると知り、群馬を闘病の場・看取りの場と決めて群大病院のそばに移住し勤務先も辞めました。

ずいぶん若いころ、妻と2人で士業事務所をもちたいと話したことを思い出し、看病の傍ら国家試験に挑み、前橋市内に行政書士ふくろう事務所を開業しました。

闘病生活は3年半に及びましたが、最期の3カ月はリンパ浮腫という脚のむくみにも苦しみました。皮膚から滲み出るリンパ液を吸わせるために病院で進められたのはペット用のトイレシート。人間の尊厳に触れるようなザワつきを覚えました。

完璧だと思っていた妻の看取り。たった一つの心残りは妻の足元を撮った1枚の写真にありました。

私と同じやるせなさを実感した家族がいることを知り、医療の現場の「常識」と患者や家族の「声なき声」をつなごうと、布ナプキンアドバイザーとアロマスタイリストの協力を得て、リンパ浮腫滲出液専用シート&ホルダー「とりこっとん」企画をスタートしたのが昨年の6月。

「とりこっとん」企画は、9月に「地域・まちなか活性化コンペ」で優秀事業プランとして群馬県から認定を受け、たくさんの方に背中を押されご縁をつないでいただくなど、実現に向けて歩き始めました。群馬県繊維工業試験場との共同研究に向けて足がかりをつかんだところです。

2020年1月15日にクラウドファンディングを開始しますので、ご支援いただければうれしく思います。

 

Nunology代表
山田 俊介

【略歴】1973年兵庫県生まれ。2015年12月、妻の闘病を機に20年住み慣れた千葉市から前橋市に移住。看病の傍ら国家試験に挑み、2017年に行政書士ふくろう事務所を開業。行政書士として働く傍ら、nunology代表として、メンバーと共に「とりこっとん」の商品開発に取り組む