無観客試合の話(Vol.24)

芸人、ミュージシャン、俳優、声優など幅広く活躍する金谷ヒデユキさんが、芸人目線で世間を斬ります。不定期連載。

この文章が掲載される頃にはどうなっているのか分かりませんが、原稿を書いている今の時点では新型コロナの話題一色。品不足のデマなども広がり、ティッシュペーパーやトイレットペーパの品薄状態が続いております。

吉幾三さん風に言うなら
「♪はぁー、ティッシュも無え、マスクも無え、トイレットペーパー売って無え」状態です。

「♪俺ら新コロナ嫌だ~、新コロナ嫌だ~」などと嘆きたくなる気分。大型イベントやコンサートなども自粛が相次ぎ、私自身もイベント中止、キャンセルが相次いでいます。

プロ野球のオープン戦や大相撲などは無観客での開催。にわか相撲ファンの私も、おそらく史上初であろう無観客相撲のテレビ中継を連日見続けております。最初は違和感ばかりが目につき、「やっぱり無観客だと面白くないなあ」と思っていましたが、目が慣れてくるに連れ、考えが変わって来ました。

「無観客相撲、面白い!」

通常なら客席の歓声にかき消されて聞こえてこない音が、無観客ゆえに聞こえてくる。立ち合いで力士と力士がぶつかった時の鈍い音。土俵に叩きつけられた時の重低音。呼び出しの声もクリア。行司の声もハッキリ聞こえるので「この行事ハキハキしてるな」「この行事は声がこもってるな」と、行司によっての違いまで分かるようになりました。そして大発見も。
「あ、無観客じゃない。観客いるぞ。ここにいるぞ。俺が観客だ。ひとり観客だ。ひとり相撲だ!」最後のはちょっと意味が違いますが、たった一人の観客は自分自身。なんという贅沢!考えようによっては、自分一人のために大相撲が行われている、そうとらえることも出来る。自分の庭に力士を呼んで相撲を取らせる。お殿様気分ですよ!

「苦しゅうない褒美を取らすぞ」なんて事も言いたくなって来るじゃないですか。
それに気付いて私も無観客ライブを始めてみました。カメラの向こうにたった一人の観客をイメージして、吉幾三さんの歌う新日本ハウスのCMソング「ドリーム」の替え歌を
「 ♪住み慣れた我が家で 免疫力を上げて
過剰に育った自粛騒ぎはやめて
手洗いとうがいで素敵に防ぎたい
理性を持とうよ 新コロナ対策」

これをツイッターにアップした所、意外な高評価。引き続きアップした替え歌シリーズも次々リツートされてます。そしてたった今、ジャスティン・ビーバーにリツイートされてブレイクしたピコ太郎のプロデューサー、古坂大魔王にリツイートされました。ありがとう!古坂大魔王!ちゃんと見てくれてる人がいたよ。無観客じゃなかった。ひとり相撲じゃなかったよ!

ツイッターでも地獄のスナフキン復活しました

 

金谷ヒデユキ

金谷ヒデユキ

安中市出身。フジTV「タモリのボキャブラ天国」にて「地獄のスナフキン」の愛称で親しまれた音楽芸人。現在は音楽活動、芸人活動の他、声優として「機関車トーマス」アニメ「けいおん」等にも出演。ツイッターのフォロワー募集中。