3.11の自分ごと化[3月10日号]

もう6年。未曾有の大災害が起きたあの日から、あっと言う間に年月が流れていることに気が付く。3月11日は1年の巡りの早さを最も強く感じると共に、自身の思いや行動を振り返る大切な1日でもある。
震災から1年以上過ぎた12年9月、有志4人で「まえばし×ふくしま部」なる部活を立ち上げた。福島をこよなく愛するメンバーが集い、今も緩やかながら活動を続けている。その一つが、前橋や群馬産の食材と福島の味噌でつくった福島風芋煮をふるまう「前橋芋煮会」だ。部の発足以来、毎秋実施。1、2年目は500人分を、3年目以降は300人分の芋煮を振る舞っている。嬉しいことに芋煮会には毎年、福島からも多くの人たちが駆けつけてくれるので、福島のリアルな声や様子を県民に感じてもらう貴重な機会となっている。
一方、「風化」という言葉が最近気になっている。そこからは、「風化させない」といった狂信的なニュアンスが自然と連想されるが、「時に忘れられたほうが楽なことだってある」と思っている被災者も実際にいる。
「3・11」との関わり方は無数に存在する。「支援しなければ」と強迫観念にとらわれるのではなく、3・11の自分ごと化を緩やかに進めていくことが大切なのではないか。郷土愛の醸成が広義での防災に繋がると信じているので、今年も仲間と共に「前橋芋煮会」を開きたいと思っている。

(竹内躍人)