エキストラ初体験[2月15日号]

県内各地で、ロケを誘致するフィルムコミッション(FC)が設立され、映画やドラマ、CMで見慣れた風景を目にすることが多くなった。群馬の名所や建物が映るとワクワクし、作品にも親しみがわく。

年末に終了したTVドラマ「下町ロケット2」の県内ロケに2回参加し、初めてエキストラを体験した。同作は池井戸潤さん原作の人気シリーズで、阿部寛さん演じる町工場の社長が商品の製作過程で様々な困難と格闘し、道を切り開いていくストーリーだ。

昨秋、前橋で行われた1回目のロケでは、主人公のライバル会社の営業会議で部長が社員に檄を飛ばすシーンに社員として参加。2回目は、高崎の展示場で撮影された最終回の重要シーン。主要キャストが勢ぞろいした現場は、緊迫感が漂っていた。いずれも放映シーンはわずかだが、多くのスタッフが会場を駆け回り奮闘。演出家は、納得いくまで色々な方向から何回もカメラを回す。なかでも圧巻だったのが、阿部さん扮する佃航平社長のモノ作りに対する思いを社員たちに伝えるシーン。その熱演に思わず鳥肌が立った。

エキストラは製作現場の熱を至近距離で体感できる上に、出演した作品や撮影場所への愛着が格段に増す。気軽な気持ちで参加したが、病み付きになりそうだ。ちなみに県内のFCは随時、エキストラを募集しているようなので都合が合えば是非、体験して欲しい。感動と出合えること請け合いだ。

(森作理恵)

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