第5回 朝日中学生高校生フォトコン 入賞42点と学校賞決定

大賞は前工1年の糸井さん、学校賞も同校

第5回朝日中学生高校生フォトコン(群馬県朝日新聞グループ会、ネッツトヨタ高崎主催、全日本写真連盟群馬県本部共催)の審査が昨年12月に行われ、同フォトコンの大賞朝日新聞社賞に、前橋工高1年の糸井舜樹さん(16)の「孤独」が輝いた。

ネッツトヨタ高崎社長賞には、四ツ葉学園中等(伊勢崎)3年の廣川柚希さん(15)の「金曜日の赤ずきんは」が決定。特別審査員の福田健太郎賞は、桐生工高1年の岩﨑保乃華さん(15)の「ガンバレ!」、若子jet賞は、前工高3年の青木政宗さん(18)の「卒業の日」、小原玲賞には、新島学園中(安中)3年のアンドリュース海彩さん(14)の「笑顔」、朝日新聞社前橋総局長賞には、富岡実高2年の宮下星来さん(17)の「アンドロップ」が決定した。

学校賞は、上位入賞者や応募数が最多だった前橋工高が3回目の受賞。同校が実力を見せつけた。
第5回目のフォトコンは、高校28校(県外1校)から786点、中学3校から63点、応募総数849点に上り、247人の中高生から作品が寄せられた。
審査は、昨年12月に朝日新聞東京本社(中央区)などで行われ、「面白い作品がある」、「今後が楽しみ」と真剣な中にも和やかな選考になった=写真。
(※受賞者の年齢は応募時)

大賞 朝日新聞社賞
「 孤 独 」
前橋工高1年 糸井 舜樹 さん (16)

 

ずっと見ていたい魅力的な引き算の写真
朝日新聞東京本社映像報道部長 大野 明

講評
ものすごく魅力的な写真で、胸がざわつきました。噴水に向かっている少年のシルエットが美しく、手に持っている金魚のビニール袋も効いていますね。カラー写真ですが、いろいろな要素を削り取り、モノクロのようなトーンを出した引き算の写真になっています。「この少年は、一体何をしているのだろう」と見た人に様々な思いを想像させます。高校生がこのような絵画的で大人っぽい写真を撮影したことに驚き、とても感心しました。タイトルが少し先回りしている感はありますが、ずっと見ていたい作品です。

 

ネッツトヨタ高崎社長賞
「 金曜日の赤ずきんは 」
四ツ葉学園中等3年 廣川 柚季 さん (15)

楽しみながら写真作り、赤いマントにスカートふわり
ネッツトヨタ高崎常務取締役 青山 稔

講評
黒を背景に浮かび上がった赤いマント。教室の明かりの黄色との対比も良いですね。踊っているのか、回っているのか、少女のスカートがふわりとしたところをストロボで止めています。技術を追求しすぎると作り込みが気になることがありますが、この作品からは素直に写真を楽しんでいることが感じられます。「こんなことをやったら面白いのでは」と先輩と一緒に色々なことを試している部活動の雰囲気も伝わってくるようです。高校生になっても大人になっても写真を遊んでほしい。そこから何かが生まれることもあります。タイトルも「~は」で止めていて、この後のストーリーを感じさせます。

 

 

福田健太郎賞
「 ガンバレ! 」
桐生工高1年 岩﨑 保乃華 さん (15)

心が揺れた衝動を小さな命に投影
写真家 福田健太郎

講評
全体的に友達を撮影した写真が多い中、この写真は、生命を見つめる真摯な姿勢に心惹かれました。「撮りたい」と心が揺れた衝動を、小さな命に投影しました。撮影者のコメントを読むと、公園の水場には10羽くらいのカルガモ兄弟がいて、最後の一羽がなかなか登れないのが分かります。しっかり観察し、カルガモの動きを予測してカメラを向け、懸命に付いて行こうとする小さな強い生命力を捉えました。親鳥の顔を見せないで、大きな胴体と影で悟らせる写真的な面白さもあります。鋭い観察眼と瞬間的なものを捉える力、見せすぎずに見る人の気持ちを誘い出す力量。大事な3つが融合した作品です。

 

 

若子jet賞
「 卒業の日 」
前橋工高3年 青木 政宗 さん (18)


今だから撮れる笑顔あふれる1枚
写真家 若子jet

講評
卒業の日に先輩を撮影した作品ですが、撮影者の方に向かって大勢の笑顔があふれている印象です。高校生活の中で、この日も多くの被写体と出合って、仲間同士が認め合いながらも切磋琢磨して写真を撮っていたのでしょう。
大人になると、大勢で撮影する機会が少なくなってしまいます。高校生の今だからこそ、撮れることがたくさんあります。大人には気付くことができない新鮮な世界を、今後も作品にしていって欲しいですね。自分を大切に、「私は私」と自信をもって、撮影を続けていただきたいと願っています。

小原玲賞
「 笑顔 」
新島学園中3年  アンドリュース 海彩 さん (14)

良い表情を引き出した作品
動物写真家 小原 玲

講評
同級生や友人を撮影したポートレートは何枚もあったのですが、その中で一番良い表情をしている写真ですね。どんなに構図や色使い、光の扱いが上手くても、良い表情の写真にはかなわない。本当に心を許した相手からしか生まれない笑顔です。これは、僕らプロでもなかなか引き出せません。「この写真の表情いいでしょ」という撮影者の中学生からのメッセージを感じて、ぐっときました。大好きで、しかも良い写真と分かって応募してきたその感性も素晴らしいですね。

 

 

朝日新聞社前橋総局長賞
「 アンドロップ 」
富岡実高2年 宮下 星来 さん (17)

若々しさとみずみずしさが魅力的
朝日新聞社前橋総局長 熊谷 潤

講評
若々しさとみずみずしさにパッと惹かれ、「これだ!」と思いました。髪の毛から放たれた水しぶきが、きれいな弧を描いています。南牧村の清流に新緑と青空、そこに躍動感のある被写体が調和して、「若さって良いなあ」とただただうらやましいばかり(笑)。私たち大人では、思いつかないアイディアだと思います。きっと部員同士で話し合いながら、撮影に挑んだのでしょう。奥行きも感じられ、とてもきれいな作品です。

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