食品ロスと賞味期限[4月19日号]

まだ食べられるのに捨てられる「食品ロス」は2016年度、推計値643万トン(環境省発表)。国民一人当たり1日に茶碗1杯分のご飯に相当するという。自分も買った野菜や果物を無駄にすることが多々あり、耳が痛い。

食品ロスの原因の一つに「賞味期限」があるといわれる。開封前の加工食品がおいしく食べられる期限のことで、切れたものはすぐに傷み始めるわけではないが、敬遠する消費者も多い。一方で、期限切れ商品を安価で販売するスーパーが登場するなど、食品ロス削減への動きが全国に広がっている。

以前、ある人から「製造日から賞味期限までの日数の1・5倍の期間は大丈夫」と聞いて以来、個人的にはあまり気にせず自己責任で食している。実際、期限後1カ月の納豆の時は、風味は劣るものの体に異変はなかった。

今朝、賞味期限が今年1月末のヨーグルトが冷蔵庫から出てきた。一瞬、躊躇したが「そもそも発酵食品。見た目や匂いが変わりなければ平気!」と言い聞かせ、恐る恐る開封。すると、真っ白でなめらかな表面が見えた。「え?食べるの?マジで?」家族の非難を浴びる中、ひと口…。そして半日経った今、体調に全く問題はなく元気に仕事をしている。

それにしても、賞味期限3カ月過ぎの食品を食べるのは、さすがに自慢にならない。今後は、必要な分だけ購入し計画的に消費するという当たり前のことを徹底し、食品ロスの削減に努めていきたい。

(上原道子)

掲載内容のコピーはできません。