高崎出身アーティスト ・三宅感さん 個展

「三毒」象った巨大立体など発表  前橋で26日まで

高崎出身のアーティスト三宅感さん(83年~)の個展「あきらめの水位」が、前橋のギャラリー・ヤーギンズで26日まで開催中だ。入場無料。

三宅さんは多摩美大卒業後、2016年に公募展「岡本太郎現代芸術賞」で最高賞の岡本太郎賞を受賞。現在、母校や障がい者施設で働きながら創作に励む。今展では立体や動画を発表。同ギャラリー主宰者でアーティストの八木隆行さん(48)が、持ち運びの出来る風呂を背負い自然や街なかで入浴するプロジェクトに取り組んでいることから、個展の新作は八木さんへのオマージュになっているという。

発砲スチロールやFRP(ガラス繊維強化プラスチック)、バスタブなどを用いた巨大立体は、「三毒」(仏教において克服すべきものとされている最も根本的な三つの煩悩、貪・瞋・癡を指す)を表現しているという。圧倒的な存在感を放つ立体と対峙するように展示された黄色いボードには三宅さんの煩悩が記され、動画では煩悩が108に達した段階でギャラリー内の三毒風呂に浸かり、みそぎを行う三宅さんのパフォーマンスが映し出されている。

同展を企画した八木さんは、「三宅さんの考えや感じたものが彼の触覚を通して表現された作品になっています。それらを感じ取ってもらえたら」と話す。なお、コロナ感染拡大防止のため全日無人展示になっている。午後1~8時。同ギャラリー(yagins2012@gmail.com)。

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