武人はにわ 里帰り

榛東村飾り館 12月1日まで

挂甲武人埴輪/群馬大学所蔵

榛東村新井の県指定史跡「高塚古墳」(県林産試験場内)から出土した、よろいを着けた武人姿の埴輪「挂甲武人埴輪」(群馬大学所蔵)が、同村山子田の耳飾り館で展示されている。12月1日まで。
1959(昭和34)年に、群馬大の尾崎喜佐雄教授が行った発掘調査で出土したものの一つ。普段は高崎の県立歴史博物館に寄託保管されているため、久しぶりに里帰りした形だ。
かぶとをかぶり、小札をつなぎ合わせたよろいを身に着けた同埴輪は、高さ103㌢。袴に朱色で

ワラビのように渦状に描かれた文様(蕨手文様)や首飾りなどの特徴的な外観は、当時の武人がどのような身なりをしていたかを知ることのできる全国的にも貴重な資料だという。昨年、県が実施した埴輪のトップテンを決める人気投票イベント「群馬HANI-1(はにわん)グランプリ」では、「武装男子埴輪」の名でエントリーし、9位にランクインした。
同館の角田祥子学芸員は、「勇ましく腰に携えた大刀を今にも抜こうとする緊迫の一瞬をご覧ください。埴輪が出土した高塚古墳も平日のみ見学できますので、あわせて楽しんでみては」と呼びかける。

期間中は、武人埴輪のぬりえや蕨手文様の絵ハガキづくり(申込不要)など関連ワークショップも行われる。参加者には缶バッジをプレゼント。また、明日19日午後1時半からは、県立歴史博物館の飯田浩光学芸員が「榛東村高塚古墳と6世紀の人物埴輪」と題し、同埴輪の魅力について解説する。参加無料だが要予約。観覧料は高校生以上200円。月曜休館(祝日の場合は翌火曜)。同館(0279・54・1133)。

掲載内容のコピーはできません。