勇壮に城下町を武者行列

甲冑を身に着け、城下町を練り歩く武者行列イベントが今週末、前橋と沼田の2カ所で開かれる。

総社秋元公歴史まつり

江戸初期に総社藩主として活躍した秋元長朝を顕彰する「総社秋元公歴史まつり」が10日、前橋の総社公民館イベント広場で開かれる。

長朝は、1601年に関ヶ原の戦いの功績により徳川から上野国総社領6千石を与えられ、人々に寄り添いながら農業政策を行った名藩主として知られる。馬6頭と甲冑に身を包んだ市民らによる武者行列=写真①=では、山本龍前橋市長ふんする長朝や、秋元家とゆかりがあると伝わる豊臣秀吉の側室・淀君、鉄砲隊、子ども武者など総勢約130人が広場での出陣式後、秋元家の菩提寺・元景寺までの往復約3㌔の道のりを練り歩く。地元の総社小、勝山小、前橋六中の児童生徒らも参加する。

このほか、元景寺と、会場に隣接する秋本氏菩提寺の光巖寺では、貴重な史料や天井絵を特別公開。また、市内外の飲食店約20店舗が出店するマルシェ、前橋南高による書道パフォーマンス、ポニー乗馬体験、ゆるキャラ「AKIMOTOくん」=写真②=の登場など盛りだくさん。

さらに、長朝が領民の年貢を3年間免除して整備し今でも市内で使用されている「天狗岩用水」の伝説などをもとに、前橋在住の絵本作家・野村たかあきさんが書き下ろした大型紙芝居「天狗さまをよんだお殿さま」=写真③=を、地元の読み聞かせグループが初上演。同まつり事務局の小林正男さんは「祭りをきっかけに、地元民に愛され続ける秋元氏の存在を広く知ってもらえたら」と期待する。午前10~午後3時。同実行委事務局(総社公民館=027・251・4933)。

上州沼田真田まつり

真田氏ゆかりの沼田市のテラス沼田や天狗プラザなどで9、10日、「第4回上州沼田真田まつり」が開かれる。

1530年代に沼田顕泰が築城した沼田城は、真田昌幸入城を経て、1590年に真田信幸が城主となってから5代91年間にわたり真田氏の居城となった。この城下町として栄えた同市では2016年、NHK大河ドラマ「真田丸」の放送を機に以前の武者行列イベントを真田まつりとしてリニューアルした。

9日は、同ドラマで時代考証を担当した平山優さんと丸島和洋さんによる対談(テラス沼田)のほか、上州真田武将隊など県内外5団体が殺陣や合戦演武を披露する(天狗プラザ)。10日は、公募で選ばれた新婚カップルが真田信之・小松姫にふんして登場。市民から祝福を受けた後、甲冑姿の一般参加者とともに街中をパレードする。さらに、沼田小校庭では、真田鉄砲隊が戦国時代さながらの迫力ある火縄銃演武を繰り広げる=写真。このほか今回は鷹匠ショーも初開催。

また両日とも真田ゆかりのグルメが大集合する「うまいもの合戦」や沼田城址案内ツアーも。本町通りでは沼田ゑびす講を同時開催。沼田市観光交流課(0278・23・2111)。

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