「本」と「絵」を通じ表現 武井武雄、常田泰由展 

武井武雄《鳥の連作 No.6》 1969年/木版、紙/49.2×33.3cm/イルフ童画館蔵

太田市美術館・図書館 5月29日まで

太田市美術館・図書館では企画展「めくる、ひろがる 武井武雄と常田泰由(ときだやすよし)の本と絵と」を開催中。異なる時代に活躍した2人の作家が本を通じて表現した作品164点を紹介する。5月29日まで

童画家の武井武雄(1894~1983)は、「子どもの心に触れる絵」を目指して自ら「童画」という言葉を生み出し、大正から昭和にかけて童画、版画、造本美術など様々な芸術分野で活躍した。

常田泰由/2020-21年/紙、木/撮影:柳場大

版画家の常田泰由(1980~)は、本の作品や、色鮮やかな木版画、コラージュなど紙の作品を中心に発表。国内外で活躍している。2人はともに芸術作品としての本を制作し、版画の制作者としての共通点を持つ。今展は、2017年から開催してきた「本と美術の展覧会」シリーズの第4弾。武井の技巧とこだわりの詰まった刊行作品や絵雑誌の原画、常田の色鮮やかなコラージュ、同館の壁面には大規模なインスタレーションを展示している。同館学芸員の矢ヶ崎結花さんは「めくることでひろがってゆく本という存在に、時代を越えた2人のアーティストが込めたものを感じ取ってほしい」と話す。

午前10~午後6時。月曜(3月21日は開館)22、29日、4月26日は休館。
観覧料300円。同館(0276・55・3036)

 

 

 

 

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