太田にサンダーズの本拠地「新アリーナ」 4月15日オープン

国内最大級の可動式センタービジョン設置
オープンハウスアリーナ太田

太田市が飯塚町の運動公園内に建設を進めている新しい体育館「オープンハウスアリーナ太田(太田市総合体育館)」が、ほぼ完成し、3月13日、報道陣に公開された。 (谷 桂)

メインビジョン4面を含む14面の可動式ビジョンは迫力満点。観客席について吉田GMは「長時間座っても疲れない」と話す

開業は4月15日
太田市の新しいシンボル「オープンハウスアリーナ太田」は、同市を本拠地とするプロバスケットボール男子B1リーグに所属する群馬クレインサンダーズ(以下、サンダーズ)の本拠地として、太田市運動公園内に2020年から建設が始まった。当初、4月20日にオープン予定だったが、工事完了のめどが立ち、1週間早い4月15日に開業が決定。こけら落としといえる15、16日は、宇都宮ブレックスとの公式戦が行われる。その後、今季ホーム戦は、22、23日千葉ジェッツ戦、29、30日ファイティングイーグルス名古屋戦(いずれも午後3時5分~)が続き、期待のエンターテイメントを提供する新アリーナの歴史的な幕が開く。

迫力満点 のメインビジョン
完成間近の「オープンハウスアリーナ太田」は、「スポーツを通じて経済や地域の活性化を実現したい」とする太田市と、2026年からの新しいB1基準を満たす「ホームタウンアリーナ」を探していたサンダーズの意向が合致して、20年4月に市の事業としてスタート。総事業費は82億5000万円で、うち44億円をサンダーズのオーナー企業であるオープンハウスグループ(東京都千代田区)が企業版ふるさと納税を活用して負担している。

「人口21万人」の太田市で、「最適な規模で国内最高クラスの観戦環境」が出来上がったことが特徴。メインアリーナは、約5千人収容。現在の市民体育館(約2千席)より、はるかに大きいが、東京の国立代々木競技場第一体育館の約1万3千人や沖縄アリーナの約8千人に比べるとコンパクトに設計されている。中央には、縦4・25㍍、横7・5㍍のメインビジョンなど国内最大級の可動式センタービジョン14面が設置されている。その他、国内では初めて導入されるフランス製の迫力ある音響設備や暗闇の中でコートだけ浮かび上がるように見えるライティングなど、観客にとって楽しく見ごたえある観戦環境になる。また、サンダーズの試合日には、周辺の運動公園一帯でマルシェや音楽イベントが予定される。

地域の問題を解決するアリーナ
内覧会当日に初めてアリーナを訪れたBリーグの島田慎二理事長(チェアマン)は、「中央のビジョンや席の作りなど素敵なアリーナが誕生した。人口や経済規模に合ったコンパクトサイズが、今後地方都市では主流になる。この事例はトップバッターだ。官の財政と民の資金力のハイブリッドで建設運営するのが、今後はBリーグのスタンダードになっていくのではないか。アリーナ誕生でファンが増え、地元が元気になるだろう」と期待を寄せる。

清水聖義市長も、「センタービジョンがきれいで素晴らしい。こんな良いのができたのは、オープンハウスのおかげ。サンダーズに強くなって優勝してほしい。学生のバスケットやダンスなどスポーツを呼び込みたい。これを機に関係人口を増やし、太田を知るキープレイスになってほしい」と力を込めた。

チームを運営する群馬プロバスケットボールコミッションの阿久澤毅社長は、「ビッグビジョンが想像以上に素晴らしい。これからどう使うのか、5千人収容にはどのようにしたらいいのか、駅からのアクセスやお客様の輸送など課題は多い。マルシェの運営を含め、『みんなが楽しい場所』にするために、今後も努力していきたい」と話す。

オープンハウスグループ常務執行役員でサンダーズの吉田真太郎GMは、「初めて見て、すごいなと思った。どの席からも見やすくなっている。まずは、お客様に足を運んでほしい。お客様にも選手にも良いものを作ることが球団として大事なんだと思いました。今後は、価値のある大会を誘致して、太田が『バスケットの聖地』と呼ばれるように努力をしていきたい」と新たな目標を掲げる。

全国から注目され、集客が期待されるアリーナのオープンはもうすぐだ。

センタービジョンを視察する関係者。前列右から島田チェアマン、清水市長、吉田GM、阿久澤社長 ©GUNMA CRANE THUNDERS
4月15日に宇都宮戦が行われるアリーナの外観

■チケット好評発売中
群馬クレインサンダーズホームページ:https://g-crane-thunders.jp/

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