ボクシング 五輪金メダリスト 村田諒太さんが講演&グループワーク

ぐんま国際アカデミー中等部・高等部

グループワークで発表するGKAの生徒と、それを真剣に聞く村田さん(写真奥)

太田市のぐんま国際アカデミー中等部・高等部(以降GKA)で先月20日、次世代のHERO育成プログラム「HEROs LAB」が開かれ、ロンドン五輪金メダリストで元WBAミドル級世界チャンピオンでもあるボクサーの村田諒太さんが講演とグループワークを行った。

同プログラムは、アスリートらが社会問題を提起し、人々の関心と共感を広げて解決を目指す日本財団の取り組み。過去にGKAと交流のあった村田さんや同財団の呼びかけで開催された。村田さんは講演で自身の高校時代を振り返り「取り組んだものは絶対に離さず懸命に続けた。夢がかなわなくても何かをつかめる」と話した。また後輩の服役や、少年院で講演した経験にも触れ、刑期を終えても社会復帰が難しい現状に「どんなことができるか」とアイディアを求めた。

その後のグループワークで生徒は、3、4人に分かれて討論。中には英語で話し合い英文でまとめるチームもあった。発表では「被害者の理解が大前提で、被害者の声があってこそ発信力が高まる」「服役中の様子をもっと世間に知らせる」「経営基盤の強い企業が雇用を維持する」などが挙げられた。

村田さんは「被害者の声に耳を傾けるのは重要なポイント。一つの問題に固執すると他へのケアを忘れがち。いい視点だった」と絶賛。同校の金子弘幸校長は「普段からディスカッションや考える力を養っているが、改めて生徒の発信力の高さに驚いた」と満面の笑みで話した。

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