職人技光る迫力の山車人形

高崎まつりに登場
アートこうげつ人形  10カ月かけて完成

10カ月かけて完成させた山車本体と人形「小鍛冶」

高崎の人形工房「アートこうげつ人形」(渡邊聖也社長)は、山車本体や人形の新規製造に加え、修理を数多く手掛けている。そのうちの一体で、完成したばかりの山車人形「小鍛冶」が、今月26、27日に開かれる高崎山車まつりに登場。市内の各地区で所有する20台と共に、商都の夏を華やかに、勇壮に彩る。

同工房では、ひな人形や五月人形、提灯に加え、山車人形の製造と修理に取り組む。破損した胴体や手足の補修、顔の塗り直し、劣化した衣装の縫製など、作業工程は複雑多岐にわたる。市内はもとより全国から依頼を受けているが、今夏からお祭りを再開するところが増え、職人たちが急ピッチで作業を進めている。

「小鍛冶」の頭部や手足の修復を行う渡邊社長

高崎市石原町の「石原下四(指出)山車保存会」から、所蔵する山車人形「小鍛冶」の修理を頼まれたのは2021年。頭部や胴体、衣装など全体的に損傷が激しく、工房総出で約10カ月かけて完成させた。煌びやかな衣装を纏った人形「小鍛冶」の高さは約170㌢。表情や佇まいに、職人の熟練技が光る。。

修復を終えた人形は、高崎山車まつりで他の地区の山車20台と共に市内を巡行する。人形師の渡邊社長は「当日は全方位から見られるため、細部まで手を抜かず丁寧に仕上げました。槌を振り上げ、どっしり構えた姿は凛々しく勇ましい。迫力ある山車をぜひ現地で見て欲しい」と語った。同人形工房( 027-381-6233 )へ。

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