味覚の秋 優雅に 〝ヌン活〟しませんか?

群馬で楽しめる〝アフタヌーンティー〟スポット

昼下がり、紅茶を飲みながらスコーンやケーキを楽しむ「アフタヌーンティー」の人気が近年、高まっている。味覚の秋、県内でこだわりのアフタヌーンティーを提供するホテル、レストラン、ケーキ店を紹介する。 (上原道子)

■アフタヌーンティーとは 19世紀にイギリスの貴族の間で始まり広まったとされる午後のティータイムの習慣。ケーキなどの「スイーツ」、ジャムやクロテッドクリームをつけて食べる「スコーン」に加え、サンドイッチなど塩味のある軽食「セイボリー」を、2、3段のトレイに盛り付けるスタイルが現代では一般的。日英アフタヌーンティー協会(東京)は今年、アフタヌーンティーの生みの親(第7代ベッドフォード公爵夫人アンナ・マリア)の誕生日にちなみ、9月3日を「アフタヌーンティー文化の日」と制定した(日本記念日協会が認定)。また、アフタヌーンティーを楽しむことは近年、「アフタヌーンティー活動」「ヌン活」などと呼ばれている。

白井屋ホテル(前橋)
栗、巨峰、洋ナシ、キノコ…秋の味覚満載

「秋の白井屋ザ・アフタヌーンティー 2023」。オプションで「葡萄と和栗のモンブランパフェ」(1000円)=写真右=も追加注文できる
©Shinya Kigure

前橋の白井屋ホテルでは今月から、「秋の白井屋ザ・アフタヌーンティー 2023」の提供を始めた。同ホテルはアフタヌーンティーを今夏、初めて導入。トロピカルフルーツを使った第1弾に続く今回は、秋の味覚がテーマの様々なメニューを取りそろえた。

円形のスタンドに載っているスイーツは10品。バターとアーモンドのタルト生地にカスタードをたっぷり入れた「シャインマスカットのタルト」をはじめ、 ダックワーズ生地に軽い食感の北海道生クリームとホクホクの和栗のクリームをのせた「和栗のモンブラン」、洋梨のコンポートがたっぷり入った「洋梨のジュレ」、ロールケーキの上にジューシーな巨峰を添えた「ロールレザン」など、素材の味や香りを生かした多彩な菓子が一度に堪能できる。一方、セイボリー(塩味のある軽食)には、赤城和牛を使ったパティのミニハンバーガーと、ソテーした旬のキノコをバゲットにのせた「新鮮野菜のブルスケッタ」の2種を用意。ドリンクはドイツの高級紅茶ブランド「ロンネフェルト」の紅茶やコーヒーなどが飲み放題だ。

スイーツは、世界的美食ガイド「ゴ・エ・ミヨ 2023」でベストパティシエ賞に選ばれた東京・青山の人気店「EMME」のオーナーパティシエ・延命寺美也さんが監修。「白井屋ザ・パティスリー」のパティシエ・中嶋早貴さんが、一つひとつ丁寧に作る。

中嶋さんは「この季節でしか味わえない様々な秋の味覚がぎゅっと詰まっていて、まるで宝石箱。白井屋らしい特別で豊かな空間とともに、楽しい午後のひとときを味わっていただけたら」と話す。

スイーツづくりを担当するパティシエ・中嶋早貴さん

【白井屋ホテル】
前橋市本町2-2-15 ☎  027-231-4618
HP= https://www.shiroiya.com/
※秋のアフタヌーンティー(税込4500円、ドリンク付)は、10月31日までの火~日曜午後3時から120分。1日限定10人。飲み物のラストオーダーは同4時半。前日の午後6時までに要予約(電話またはWeb)

フロマージュ・ドゥ・ハル
多彩なチーズケーキを可愛らしいお皿で

桐生のチーズケーキ専門店「フロマージュ・ドゥ・ハル」では土・日曜に、店内のカフェスペースで「ホリデー アフタヌーンティー」を行っている。

2段のスタンドにセットされているのは、ポーランドの老舗食器ブランド「セラミカ」の皿。この陶器の大ファンだという代表の藤生弓子さんは、「この可愛らしいお皿でケーキを召し上がってほしい」と昨夏、アフタヌーンティーをスタートした。看板商品「ニューヨークチーズケーキHARU(ハル)」のほか、クルミのクランブル(そぼろ状のクッキー生地)で挟んだレアチーズ、シャインマスカットのショートケーキ(季節により変わる)、バスクチーズケーキ、栗のムース、コロン、季節のフルーツなど8品。セイボリーは、キャロットラペやキッシュに加え、地元桐生、梅田産キュウリと、こだわり卵を使ったサンドイッチ。藤生さんは、「見た目にも楽しいセラミカのプレートの魅力も一緒に味わっていただけたら嬉しいです。また、多彩なチーズケーキを一通り味わえるので、お気に入りの味を見つけてみてください」と話す。

【フロマージュ・ドゥ・ハル】
桐生市相生町5-75-6 ☎  0277-46-9638
水・木曜は定休日
インスタグラム=@fromage.de.haru
※ウィークデーAT(税込2200円、1ドリンク付)は月・火・金曜。ホリデーAT(同3300円、1ドリンクとコーヒーゼリーパフェ付、土・日曜。ともに、正午または午後1時から2時間。3日前までに要電話予約。各日、定員4人。グルテンフリーのケーキもある

アクアテーブル
シャインマスカットの爽やかな緑とリボンの演出で華やかに

水槽の熱帯魚を眺めながら食事が楽しめる高崎のレストラン「アクアテーブル」では、「シャインマスカット」のアフタヌーンティーをきょう15日からスタートする。一昨年の冬にオープンした同店では、同年夏から、季節ごとに毎回テーマを変えてアフタヌーンティーを提供。今秋は写真映えする爽やかなグリーンでメニューを統一した。

リボンで華やかに飾られたスタンドの上2段には、ジュレ、グラスショートケーキ、マカロン、タルト、カヌレ、ムース、エクレアのスイーツ7品。すべて、旬のシャインマスカットを使用する。最下段にはセイボリーとして、サラダ、キッシュ、オープンサンドの3品。さらに、フラン(洋風茶わん蒸し)入りのきのこのポタージュを添える。同店代表の瀧澤祐貴さんは「一つひとつ、全て真剣に一から作っています。アフタヌーンティーは『敷居が高い』と思われがちですが、小さなレストランなので気軽に来てほしい。飲み物も種類が豊富なので時間内に好きなだけ召し上がりながら、ゆっくりおしゃべりをしていってください」と呼び掛ける。

なお、期間中、同店ではインスタグラム公式アカウントをフォローし、「#アクアテーブル」「#高崎ランチ」のタグをつけてアフタヌーンティーの写真や動画を投稿するフォトコンテストも実施中だ。

【アクアテーブル】
高崎市飯塚町381-2 ☎ 027-384-3117
火曜は定休日
HP= https://aquatable2021.jp/
インスタグラム= @aquatable2021
※「シャインマスカット」のアフタヌーンティー(税込4950円、ドリンク付)は11月15日までの午後1~4時。3日前までに要予約

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