将門も謙信も [調査会社による「都道府県魅力度ランキング」で…]

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調査会社による「都道府県魅力度ランキング」で群馬県が44位(前年40位)に沈んだことに、山本一太知事が「根拠の乏しいずさんなデータで、県のイメージや観光にもマイナスの影響を与える可能性がある」と、法的措置までちらつかせて怒りをにじませました。

公表した「ブランド総合研究所」(東京)の社長も一歩も引かず、「我々や回答者への誹謗中傷だ。謝罪をお願いしたい」と真っ向から反論。「県からランキングの根拠について質問も相談もない。それで『信頼できない』『ずさん』などと言われ、報道しないように圧力をかけるのはいかがか」と、こちらも怒り心頭です。

県に寄せられる意見などには「県民に失礼だ」と知事に賛同する声の一方、「器が小さい」「相手にしなければいい」という声も。

県民歴1年で僭越ながら、全国の任地を比べる「本田的魅力度ランキング」で群馬は最上級。何より人々がおおらか、さすが義理人情の国! 水も野菜も肉も酒も旨く、海の幸さえ旨い! 山河の彩りや吹く風に四季の移ろいを感じ、いい湯がそこかしこに!

上野国に攻め込んだ平将門は国司を追い出すと、対朝廷アピールで「新皇」と称したと伝わります。上杉謙信は本拠地・越後から十数回もの関東遠征「越山」を敢行し、厩橋城(前橋城)を関東侵攻の拠点と定めたそうです。武田、織田、北条と上州をめぐって名だたる戦国の雄もしのぎを削りました。だって、いにしえより魅力あふれる豊かな地だから。自信を持って、謙虚に、おおらかに!

(朝日新聞社前橋総局長 本田 直人)

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