年の瀬のごあいさつ [2022年最後の総局長日記…]

2022年最後の総局長日記。今年1年、多くの読者の皆さまにこの日記を読んでいただき、本当にありがとうございました。皆さまからいただく感想や激励、要望の言葉の数々が嬉しくて、毎週締め切りぎりぎりながらも1年間書き続けることができました。

振り返ってみれば、今年もあっという間の365日だった。初めて尾瀬の雪山に入り静寂と生き物たちの息づかいを五感で感じた冬。新しい仲間を迎え、見事な桜たちに圧倒された春。参院選、高校野球、吹奏楽と、熱いあつい日々だった夏。紅葉の中で源泉につかり、温泉王国群馬を体感した秋。そして2度目のからっ風に吹かれ、ニューイヤー駅伝の看板に新年の足音を感じる師走。スマートフォンのアルバムには、利根川沿いのランニングコースの四季や昭和村のレタス畑、榛名湖、神流川の美しい景色のほか、鳥めし弁当に桐生球場名物のあんドーナツ、手作り絶品ラッキョウ漬け、週に1回はたべたくなる「うまかうどん」など、今年の私を作ってくれたおいしい群馬の食べ物たちの写真があふれている。

ふだん目にする風景で、一番変化があったのは、県庁前だ。「群馬県庁」と大きく彫られた威風堂々たるモニュメントに毎回圧倒されていたが、撤去されて今は更地となった。今後天然芝が張られ、来年はスポーツなど多目的な広場に生まれ変わる予定という。

2023年、新しく出会う人たちや風景を楽しみにしながら、気持ち新たに日記を書き続けたいと思う。改めまして、今年1年、ありがとうございました。

すっかり更地となった群馬県庁前。「ぐんまちゃん」の石像は変わらぬ場所にたたずんでいる

(朝日新聞社前橋総局長 宮嶋 加菜子)

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