初夏の手仕事 [今年も初夏の手仕事の季節になった…]

今年も初夏の手仕事の季節になった。少し前からスーパーに行くと、青梅に南高梅、新しょうが、らっきょうと、今の季節しか並ばないキラキラの旬のものたちがずらり。どの売り場にも手作り用のレシピや漬ける用のガラス瓶、氷砂糖や酢など、関連するものが整然と配備されており、どれも試してみたくなってしまう。

去年は初めての梅干し作りに挑戦。かなり塩分が強めだったので、納戸でまだ熟成させている。ということで今年の手仕事初挑戦に選んだのは、らっきょうだ。去年の夏、高校野球群馬大会の球場で、差し入れに置かれていた塩漬けらっきょうのあまりのおいしさに驚き、ぜひチャレンジしたいと思っていた一品だ。

せっかくらっきょうがたくさん手に入る季節、多めに買ってきて甘酢漬けと塩漬けの2種類を作ってみることにした。

泥付きらっきょうを買ってきて、流水で洗いながら一心に皮をむく楽しさ。つるんとしたらっきょうの白肌の美しさ。漬け込んでから毎日瓶をながめる嬉しさ……。季節の味に自分なりの愛着がわいてくるのも手仕事の醍醐味だと感じる。

漬け込んで4日ほど経ち、浅漬けを味見してみたら、自分でも驚きのおいしさ! 嬉しくて追加でまた一袋買ってきてしまった。スーパーで青梅を見るたび、甘露煮にも挑戦したくなるが、今年はらっきょうを存分に楽しみたい。

①泥付きらっきょう
②しっかり洗って皮をむくと真っ白つやつや
③甘酢漬けと塩漬け、どちらも毎日の変化を見るのが楽しい

(朝日新聞社前橋総局長 宮嶋 加菜子)

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