「日本の宝」がズラリ! 国宝決定記念企画

綿貫観音山古墳の出土品などが並ぶ展示会場=県立歴史博物館

「綿貫観音山古墳のすべて」展 高崎・県立歴史博物館でスタート

「日本の宝」がズラリ! 綿貫観音山古墳(高崎市綿貫町)の出土品の国宝指定を記念した企画展「綿貫観音山古墳のすべて」が、高崎の県立歴史博物館で始まった。出土した副葬品のほぼ全てを展示すると共に、綿貫観音山古墳とほぼ同時代の藤ノ木古墳(奈良県)や沖ノ島祭祀遺跡(福岡県)から出土した金工品など国宝や重要文化財も合わせて公開。企画展示室に飾られた副葬品群に加え、常設展示室ではほとんどの埴輪資料を紹介するなど綿貫観音山古墳の全貌に迫る企画展示は同館初の試みだ。まさに、国宝決定記念にふさわしい充実した内容になっている。    (中島美江子)

副葬品群と埴輪資料 ほぼ全てを一挙紹介

綿貫観音山古墳の全貌に迫る

全長97メートル、6世紀後半(古墳時代後期)に造られた綿貫観音山古墳は、この時代では全国最大規模を誇る前方後円墳。1967年から翌年にかけて行われた発掘調査で、未盗掘の横穴式石室と共に保存状態の良い副葬品が発見された。多彩な出土品は、有力地域首長の社会的地位や財力、朝鮮半島や中国大陸との深い繋がりを示し、その価値は学術的にも美術工芸品としても極めて高く今年3月、国宝に内定した。

花弁形の馬具「金銅歩揺付雲珠・辻金具(こんどうほようつきうず・つじかなぐ)」

今展では、中国北朝の北斉代の墓の出土品と類似する国内最古の「銅水瓶」を始め、韓国の百済武寧王陵出土品と同型の獣帯鏡や新羅に多くの類例がある金銅馬具、国内で3例しか見つかっていない希少な装身具「金銅鈴付大帯」など、綿貫観音山古墳から出土したほぼ全ての副葬品を展示。さらに、沖ノ島や藤ノ木古墳から出土した金工品など国宝、重要文化財も合わせて紹介している。その数は、約630点にも上る。

同館の右島和夫特別館長は、「群馬県から出土した『日本の宝』の凄さは、まだまだ広く知られていません。今回、観音山古墳出土品と、沖ノ島や藤ノ木古墳から出土した当時の日本の対外交流を象徴する代表的な資料を比較展示することで、東アジアにおける上毛野地域の歴史的位置付けを行い、その最新の研究成果を紹介しています。国宝に指定された出土品を間近で見て、その価値を感じてもらえたらうれしい」と話す。

なお、常設展示室では綿貫観音山古墳から出土した埴輪のほぼすべてを紹介している。

 

事前予約などコロナ対策徹底

新型コロナを受け、観覧は事前予約制で1日の入場者を制限。さらに、入館時はマスク着用、手指消毒、検温の上、申告書を記入するなど防止対策を徹底している。また、会期中は動画投稿サイト「ユーチューブ」で右島特別館長による講演を始め、展示品解説や観音山古墳空中解説を公開するなど、企画展を「安心・安全」に楽しんでもらうため様々な取り組みを行っている。

企画展は9月6日まで。同館(027・346・5522)。

掲載内容のコピーはできません。