沖縄旅行[12月21日号]

先月、2泊3日の沖縄旅行に行ってきた。初めての沖縄は新鮮で、驚きの連続だった。亜熱帯の大木ガジュマルの壮大さや世界遺産首里城の風格ある佇まい。巨大な水槽を悠々と回遊する美ら海水族館のジンベイザメの迫力など観るもの全てに圧倒された。

沖縄そばにアグー豚、ブルーシールアイスにパイナップルなど、食べ物や飲み物もおいしかった。伝統芸能エイサーを教えてくれた若者との出会いもテンションがあがった。青い海、白い砂浜、海なし県の群馬にないものがいっぱいあり、すっかり心癒された。

ところが最終日。那覇空港近くでレンタカーを返却すると、「キーン、バリバリ」という戦闘機の大音量が響き渡った。流行の決め台詞ではないが、「ボーっと生きてるんじゃねーよ」と言われた気がして、ドキッとした。

親しみと違和感。旅行中、様々なものが混在する沖縄に、戸惑いを感じた。振り返ると、嵐のCMで注目されたハート岩では海辺で楽しむアメリカ人家族に心が和んだ。一方、普天間基地近くの国道では米軍所有車両のYナンバーの車にあおられヒヤッ。たった3日間だったが、沖縄が抱える光と影が垣間見られ、居心地の悪さや戸惑いを感じたのも事実。

毎日、辺野古の海に土砂が投入されるニュースを見聞きする。守り神シーサーを持って抗議する姿に心が痛む。沖縄で基地という現実に触れた者として、これからも沖縄に注目し気持ちを寄せていきたい。

(谷 桂)

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