1本の電話 [風薫る5月。新緑を吹き抜ける風は爽やかで…]

風薫る5月。新緑を吹き抜ける風は爽やかで、1年で最も過ごしやすい季節になった。とはいえ、個人的には花粉症に悩まされる憂鬱なシーズン到来でもある。くしゃみや咳は止められず、あらぬ疑いをかけられないかヒヤヒヤだ。 気が滅入る程度ならまだしも、コロナ禍で心身共に深刻な状況に陥っている人もいるだろう。先日、一通の封書が届いた。様々な悩みや不安を抱える人の相談に応じる「群馬いのちの電話」事務局からで、相談員の募集案内だった。 早速、担当者に連絡を入れ近況を教えてもらったが、やはりコロナ関連の相談が急増しているという。一方、ボランティアの相談員不足は深刻で「一人でも多くの人に協力して欲しい」と訴える。
 
群馬いのちの電話では原則、悩みの大小に関わらず相談員から通話を切ることはない。増えるSOSに限られた人数で真摯に向き合う姿勢には頭が下がる。
 
相談員になるには、傾聴や実習訓練など全26回に渡る養成講座の受講(今秋開講)が必要だが、もし力になりたいという方は事務局(027・221・1880)に連絡して欲しい。そして、今まさに辛い気持ちでいる人は躊躇なく窓口(同0783)に相談して欲しい。
 
双方の思いが、1本の電話で密に繋がることを切に願う。

(中島美江子)

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