大人も子どももワクワク  駄菓子をツールに人が集まる場所

駄菓子&おしゃべり処 「わっか」

2歳の娘を持つ秋山さん。子育て談義にも花が咲く

ノスタルジックな雰囲気が漂う高崎中央銀座通りのアーケード街。お茶店の看板がかかる店の軒先に「だがし」と書かれたのぼり旗がはためく。子どもから大人まで年齢を問わずに愛されている駄菓子をツールに、人が集まる場所を作ろうと「アイ・ウィッシュ株式会社」(高崎市・小池昭雅代表)が今年2月にオープンした駄菓子&おしゃべり処「わっか」(高崎市)。店長の秋山亜希子(36=高崎市)さんはシェア・ハウスの運営やイベント企画の経験があり、育休からの復職を機に店長の打診を受けて「ぜひやってみたい」と快諾した。店名の「わっか」は秋山さんが運営していたシェア・ハウスと同名で、「人との繋がりを大切にしたい」という思いが込められている。

お茶店時代から残る商品棚には、10円から買える駄菓子をはじめクジや玩具が所狭しと並び、休憩できる小上がりスペースもある。「子どもが計算しやすいように」と価格はすべて税込みで端数は切り捨て。お小遣いのやりくりに頭を悩ませる子どもに付き合って、秋山さんが一緒に計算することもあり、最初は子どもに付き添ってきた母親も「ここなら安心」と、次からは子どもだけで来るようになると言う。

初めての買い物体験やマネー教育にもぴったり

「学校での出来事やちょっとした困りごとを話せる、『駄菓子屋のおばちゃん』になりたい」と笑う秋山さん。最近は散歩がてらに立ち寄る高齢者も増えてきており、「みんなが顔なじみになれば、もっと安心できる居場所になる。おばあちゃんがお茶を飲みながら雑談したり、時には子どもを叱ったりといった、昔ながらの光景が見られるようになれば」と期待を寄せる。赤ちゃん連れも歓迎しており、「街中はおむつ替えや授乳できる場所が少ないので、困った時には気軽に立ち寄ってほしい」と呼びかける。

ハンド雑貨の委託販売や学生服バンクもおこなっており、今後は店舗奥のスペースを使ったイベントも検討している。 (林道子)

■高崎市寄合町12 営業時間午前10~午後5時。水曜、日曜休。同店(080-7498-8082)。
インスタグラム : @dagashiyawacca

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