群馬クレインサンダーズ  八村阿蓮×菅原 暉インタビュー

今シーズン、9試合が終了した時点で6勝3敗とB1東地区3位の群馬クレインサンダーズ。水野宏太氏を新ヘッドコーチに迎え、チーム強化を図っている。インタビューでは、注目の若手2人に今シーズンのサンダーズの変化や自身のことについて語ってもらった。    (星野志保)

―菅原さんは、2020-21シーズンの途中から特別指定選手としてチームに加入し、昨シーズンはルーキーイヤーでした。八村さんは昨年12月に同じく特別指定選手としてサンダーズに入団し、今シーズンがルーキーイヤーとなります。それぞれ昨シーズンの自身の評価をお願いします
菅原 いろんなことがあったので、なかなか評価をするのは難しいですが、阿蓮もそうですけど、互いに個人としてもチームとしても納得していません。
八村 僕は途中加入だったので難しいところはあったのですが、プレータイムもあまりもらえなくて、自分としては複雑な心境というか、どうしたらいいのか分からない感じでした。今シーズンは自分のやるべきことができているので、いいシーズンになるんじゃないかと思います。
―菅原さんの納得がいかなかったというのは、新型コロナウイルス感染症の影響だったりケガ人が続出したりというチーム状況もあるのですか
菅原 そういうのもありますし、思い通りのプレーができなかったのもありますし、チームが勝てなかったのもあります。思い通りにいかなかったのは自分の原因でもあるので、そこを見つめ直して今シーズンに臨んでいます。
―オフシーズンに2人ともアメリカに行かれています。なぜアメリカに行こうと
菅原 具体的には覚えていないのですが、自然とそんな話になって、アシスタントコーチ(酒井達晶アシスタントコーチ兼通訳)と「行くか」となりました。
八村 僕はもともと家族(兄の八村塁選手)がアメリカに住んでいるので、オフはアメリカに行く予定でした。
―アメリカにはどれぐらいの期間、滞在していたのですか
菅原 僕は10日間。
八村 1カ月半ぐらいです。

―アメリカではどんなトレーニングをしていたのですか
菅原 僕の行ったところのトレーニングは、マンツーマンで1時間ぐらいステップとかオフザボールの動きなどを取り入れ、試合で活躍するための必須の技術など細かいところを見てもらいました。(ピックアップした選手でチームを組む)ピックアップゲームもしましたし、現地の人たちとたくさんプレーできたのがよかったですね。
八村 僕はずっとではないですが、兄と一緒に練習をしました。そんな特別なことはしていなくて、体が鈍らないようにワークアウトとかトレーニングをしていたぐらいです。バスケットを忘れないようにという感じでした。
―アメリカでの収穫は?
菅原 現地でNBA選手を見たんですけど、朝早くから活動して、ピックアップの練習が終わったらすぐにシューティングを始めてというのを当たり前にやっていたのは、すごく刺激になりました。
八村 アメリカに行ったことに限らず、オフシーズンは3~4カ月と長く、ずっとシュートを打ち続けていたので、シュート力は磨けたかなと思います。
―今シーズン、水野宏太新ヘッドコーチになり、チームにどんな変化がありましたか
菅原 昨シーズンと全然違って、いい意味で細かいし、自分の役割が決められているので、皆、昨シーズンよりディフェンスの意識がさらに上がっていると思います。
八村 昨シーズン、僕は途中からの加入だったので、コートに立っても何をしたらいいのか分からないことが多かったのですが、今シーズンは役割がしっかりあるので、僕だったら3ポイントシュートをコンスタントに打つというのがあるので、打てるときには絶対に打つようにしています。そういう違いはあるなと感じます。
―サンダーズの試合を見に来たファンに、自身のプレーのどこを注目してほしいですか

菅原 ディフェンスを他の2人のガード(五十嵐圭選手、並里成選手)よりも頑張るので、そこを見てください。
八村 僕はフィジカルを生かした体を張ったディフェンスを見てほしいです。
―今シーズンは、優勝できるチームだと思いますか
八村 もちろん! まずはプレーオフに行くことです。
菅原 簡単じゃないと思いますが、可能性はあると思います。
―最後にファンにメッセージを
菅原 昨シーズン以上にいい結果を出して優勝を目指します。応援をよろしくお願いします。
八村 シーズンの終わりには新しいアリーナもできますし、皆さんの応援が僕たちの力になりますので、ぜひ生で試合を観戦して、応援していただきたいと思います。

すがわら・てる(写真右)
1998年5月27日生まれ、岩手県出身。筑波大学3年次に横浜ビー・コルセアーズに、4年次には群馬クレインサンダーズに特別指定選手として加入。大学3年でインカレ優勝、大学4年では主将としてインカレ準優勝を経験。U-18、22日本代表候補。今季は、9試合終了時点で開幕からスタメンで出場しており、平均得点5.6点、フィールドゴール成功率29.0%、3ポイントシュート成功率26.7%の成績。ポジションはPG、背番号14、183㎝・83㎏。

はちむら・あれん(写真左)
1999年12月20日生まれ、富山県出身。東海大学3年次にサンロッカーズ渋谷に、4年次にサンダーズに特別指定選手として入団。昨季は19試合出場で平均5分51秒のプレータイムが、今季は9試合で平均16分33秒にまで伸び、平均得点4.1点、フィールドゴール成功率36.4%、3ポイントシュート成功率37.5の成績を挙げている。U-16、18、22日本代表。ポジションはPF、背番号8、198㎝・102㎏。

【試合情報】次回、大阪エヴェッサとのホーム戦は、11月26日(土)、27日(日)、両日とも午後3時5分開始 (太田市運動公園市民体育館)

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