西島雄志「瑞祥 zui-shou ―時の連なり―」

新たな兆しを届ける神を表現
ポーラ ミュージアム アネックス(東京・銀座)

photographed by Maciej Kucia

中之条を拠点に活動を展開する彫刻家・西島雄志さんのインスタレーションを展示した大型個展「瑞祥 zui-shou ―時の連なり―」が、東京・銀座のポーラ ミュージアム アネックスで開催されている。6月4日まで。

西島さんは、神奈川県出身、東京藝大彫刻科卒。中之条ビエンナーレに2011年から参加し、21年には東京から東吾妻町に移住。人が感じる「存在」や「気配」に関心を持ち、近年では新たな兆しを届ける神々、「シカ」や「八咫烏」などをモチーフに、渦状に巻いた銅線のパーツ数千個から作品をつくり上げて表現する。今展の4作品の中でも、ひときわ際立つのが、鳳凰と龍を合体させた作品「瑞祥」。西島さんは、「瑞祥とは、めでたいことが起こる吉兆を表します。不安や不確かなものに焦点が当たりがちな現代において、希望に焦点を当てていきたくて、その思いを視覚化しました。作品の世界に入り込み全身で体感してもらいたい」と新たな展示にかける思いを語った。午前11~午後7時。会期中無休。観覧無料。ハローダイヤル(050・5541・8600)。

掲載内容のコピーはできません。